東京・北区で4日、JR埼京線浮間舟渡駅に停車中の電車でトラブルが発生し、全線が運転を見合わせた。駅ではタクシーやバスを待つ長蛇の列ができていたが、満員ですぐに乗ることはできなかった。最高気温34度の炎天下で約8万人に影響が及んだ。運休は1本、遅延は上下47本で最大99分となった。
朝の埼京線全面停止…通勤大混乱
JR戸田公園駅構内で4日午前8時過ぎ、改札の外に多くの人が立ち止まっていた。

4日午前6時40分過ぎ、東京・北区のJR浮間舟渡駅で停車していた埼京線の下り電車で信号が切り替わらないトラブルが発生した。これにより、全線で運転を見合わせた。
JR中浦和駅前では、タクシーやバスを待つ人で長い列ができている。「浦和駅行き」のバスが到着したものの、すぐに乗ることはできない。
撮影者:
降りる人優先でまだ乗れません。
バスから1人が降りると、ようやく乗車側のドアが開いた。しかし、バスはすでに満車状態だ。

数人を乗せたところで「無理なさらずに次に来るのをご利用ください」と、ドアは閉まってしまった。
通勤時間帯を直撃した埼京線の運転見合わせに、SNSには「埼京線止まったせいで会社に行けない」「埼京線いつ動く。もう1時間以上待ってるよぅ」「埼京線止まったのでバス待ってたら、20分近く遅れて来たあげく満員でドアも開かない」と、利用者の悲痛な声が溢れていた。

さいたま市では、4日の最高気温が34度を超えた。ようやく運転が再開されたのは、見合わせから約1時間40分が過ぎた、午前8時25分だった。
アナウンス:
運転を再開していますが、一度にすべてのお客さま全員をご案内することはできません。順次空いている電車をご利用ください。
電車側の無線を受信する装置に異常か…気温上昇でトラブルも
JP戸田公園駅では、運転再開を待ちわびていた人たちが次々とホームへと向かっていた。

JR東日本によると、信号トラブルが起きた電車1本が運休したほか、上下線合わせて47本に最大99分の遅れが発生し、約8万人に影響が出たという。
今回停車中の電車で起きた信号トラブルについて、専門家はこう見ている。

鉄道ジャーナリスト・梅原淳氏:
埼京線の場合は線路脇に信号機が立ってなくて、運転室の中に信号が出るようになっている。おそらく、電車側の無線を受信する装置に異常があったのかなと。
加えて、次のような点も指摘した。

鉄道ジャーナリスト・梅原淳氏:
気温が上がってから、色んなトラブルが起きている。半導体は熱に弱いので熱暴走とか、寿命が短くなってしまったとか、そういうこともあったかもしれない。
(「イット!」7月4日放送より)