7月2日、神奈川・厚木市で男性1人が死亡するひき逃げ事件が発生した。Mr.サンデーは、危険な運転を繰り返し、今も逃亡を続ける“黒い車”を捉えた防犯カメラ映像を独自入手。事件の一部始終が見えてきた。
ひき逃げ死亡事件の瞬間
現場は、神奈川県厚木市の本厚木駅前にある横断歩道。7月2日午後11時頃、カメラが捉えていたのは、ひき逃げ事件発生の瞬間だった。

加速しながら交差点を左折していった黒い車。よく見ると、車の前方には、横断歩道を渡ろうとする歩行者がいたが、次の瞬間、跳ね飛ばされてしまった。
別の防犯カメラには、走り去る黒い車とほぼ同時に、靴のようなものが路上に転がる様子が記録されていた。

事件を間近で見た人は…。
目撃者:
でっかい音がして。ガシャーン、ドーンっていう感じで。そのうち車が通り過ぎて、人間がちょっと浮くような形で落っこちてきたんです。
はねられたのは28歳の男性で、病院に搬送されたが死亡が確認された。
カメラ10台が捉えた“黒い暴走車”
Mr.サンデーは、事件を起こしたとみられる“黒い車”を捉えた10台の防犯カメラ映像を独自入手。そこには、ひき逃げ以外にも数々の“危険な運転”が記録されていた。

まずは、現場から200mほど離れた地点。駅方面に向かって右折する黒い車にまだ変わった様子はないが、交差点を曲がると、急に速度が上がったように見える。そして、横断歩道で男性をはねると、止まる気配を見せずに走り去った。
目撃者:
吹っ飛んで逃げていきましたね。ちょっと向こう側に走っていった。

現場近くの防犯カメラには、黒い車が対向車線にはみ出し、逆走する様子が…。その先では、自転車が通過した直後、エンジン音を響かせながらスピードを上げて走り去る様子が捉えられていた。
この道路の法定速度は、時速40km/hだが映像を見た専門家は…。

交通事故鑑定「ラプター」 中島博史所長:
70km/h以上出ていると思います。事故を起こした時には想定できないような大事故になる速度域。
70km/h以上とみられるスピードで走行を続けた車は、その後も危険な運転を重ねていった。

交差点を左折するが、この時、歩行者の信号は青。つまり信号無視をしていた。さらに、逃走車が入っていたとみられる道は一方通行になっていて、逆走していた疑いがある。
この時、道沿いの防犯カメラは、道路の進行方向とは逆に進むヘッドライトの光を捉えていた。黒い車は、ひき逃げにとどまらず、少なくとも4つの違反をしたとみられる。

交通事故鑑定「ラプター」 中島博史所長:
交通法規を全く守る意思はなく、危険を顧みず逃走している状態だと思います。飲酒であったり無免許であったり、そういう条件があるのではないかと推測します。
(「Mr.サンデー」7月6日放送より)