相手に受け入れさせる「ひとこと」を

本人に答えを考えさせ、引き出している際「この答えは自分が知っている」という場面を迎えたとします。その場合、すぐにアドバイスをするのではなく、「後にとっておく」のがお勧めです。

相手の答えは、よほど間違っていない限り肯定して受け取り、一通りの会話が済んでからアドバイスをします。

そこで、アドバイス前に言いたいセリフが「1つ、やってみるとよさそうなことを思いついたんだけど、言っていい?」という問いかけです。

経験上、相手は99%「はい」と言います。中には「お願いします」と言う相手も。これが、相手にアドバイスを受け入れさせるための仕上げのセリフです。

アドバイストークは肯定から提案の順に(画像:イメージ)
アドバイストークは肯定から提案の順に(画像:イメージ)

残るはアドバイスのトークです。ここまでのプロセスで、あなたの頭の中には、アドバイスとして何を話せばよいか、ある程度準備できているはずです。それを、どう話すのが効果的か考えます。

アドバイストークは、「肯定→提案」の順に進めます。イメージ作りのために、例を挙げます。前項の会話の続きという設定です。

<前項の会話(後半のみ)>
部下:

時間はかかるかもしれませんが、エクセルの関数を学ぶことだと思います。
上司:
今後のためにもやったほうがよさそうだね。どうやって学んでいこうか。
部下:
まずは、エクセル関数の本を読んでみます。

■NGアドバイストーク
本を読んでもよくわからないと思うから、セミナーに行きなよ。

■OKアドバイストーク
本を読むのはいい方法だと思う。それに加えて、セミナーに行ってみる手もあると思うんだ。君が学びたい関数をテーマにした、短時間の実践型のセミナーを知っているんだけど、どうかな。