6月22日まで東京で行われたレスリングの全日本選抜選手権。高松北高校の先輩・後輩、日下選手と吉田選手がそろって優勝を果たし、世界選手権への出場を決めました。

先に登場したのはグレコローマンスタイル82キロ級の吉田泰造。決勝まで1ポイントも与えずに危なげなく勝ち上がり、高松北高時代からの2連覇を目指します。

しかし、決勝は相手に先制を許す苦しい展開に。攻め手が攻略され思うようにポイントが取れません。それでも「謎の自信があった」と語る吉田は高松北で培った低い姿勢で前に出る「相撲スタイル」を貫き、終盤に怒涛(どとう)の反撃に出ます。

逆転に成功したのは残り30秒を切ってからでした。結局、試合は吉田が11対6で勝利を収め全日本選抜2連覇を達成。2025年9月にクロアチアで行われる世界選手権の切符をつかみました。

(高松北高校出身・吉田泰造選手 日本体育大学1年)
「負けるとは1ミリも思っていなかった。こんなことを言っても最後10数秒まで負けていたが、謎の自信はあった。ダメなところを見つけて修正しての繰り返しで
きりはないが改善していきたい。」

一方、パリオリンピック金メダリスト、日下尚は6月22日の大会最終日、グレコローマンスタイル77キロ級で優勝し、世界選手権の出場権をかけたプレーオフに臨みました。日下は後輩の吉田と同じ「相撲スタイル」で愚直に攻め続け、序盤から得点を重ねます。

日下はその後もオリンピック王者の貫禄を見せつける戦いぶりで相手に反撃を許しません。試合は4対1で日下が勝利し、世界選手権の出場を決めました。

(高松北高校出身・日下尚選手 マルハン北日本カンパニー)
「一緒に優勝したい そして「日下・吉田旋風」を全国に巻き起こしたいという思いがあるので、直接は言わなくても自分たちが思っていて、目標・志しは一緒なので切磋琢磨して刺激を与えながらやっていきたい。」

全日本選抜の大会最優秀選手に選ばれた日下、次は吉田と共に「世界一」を目指します。

岡山放送
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