(1)複数に連絡して見積もりをとる
必ず複数の業者から見積もりをとりましょう。価格の比較だけで選ぶのは要注意です。ネットの口コミなどもチェックしましょう。

(2)実家の近くの専門家を選ぶ
不用品回収から不動産会社、士業の人たちも、地元から選ぶのも選択肢の一つです。地域に密着しているメリットもあります。

(3)相続関係は相続案件が得意な事務所に
税理士や司法書士などの士業の人たちは、それぞれ得意分野があります。相続案件が得意な事務所にまかせると、段取りよく進みます。

(4)かかる費用を内わけまで詳しく説明してもらう
なににいくらかかるか、明確に説明してくれるかも判断材料になります。インターネットなどで前もって相場を調べておくと安心です。

『実家問題がすべて解決する本』から抜粋
『実家問題がすべて解決する本』から抜粋

実家を残す場合には、維持管理をご近所さんに頼る場面も出てきます。廃墟にして周辺住民の迷惑にならないためにも、ご近所さんの人間関係を把握しておきましょう。

ポイントは地域密着度と顔の広さ

実際に業者に頼むときのポイントは、どれだけその仕事に精通しているかと、地元でどれだけ信頼されているかです。

インターネットで少し検索するだけでも、低価格や高価買い取りをうたったごみ回収や遺品整理業者はたくさん出てきます。

ただ、親の代から懇意にしている業者であれば、地域の事情にも通じて親切に対応してくれることでしょう。地元業者のメリットとして、地域特有の事情や人間関係も把握していることもあげられます。

工事や作業中のトラブルも未然に防ぐことができます。税理士や司法書士などにお願いするときも同様です。普段依頼している人がいなくても、地元の人が知っている方を紹介してくれるかもしれませんし、近所のつながりなどがある専門家は信頼度が上がります。

個人経営の場合は、経費が割高になってしまう可能性もあり、出費を抑えるか信頼をとるかは、事情によっても変わるでしょう。大切なのは、複数の業者からきちんと見積もりをとって、比較検討を怠らないことです。

『家じまい・墓じまい・相続[図解]実家問題がすべて解決する本』(扶桑社)

監修:曽根恵子
株式会社夢相続代表取締役。相続実務士(R)。公認不動産コンサルティングマスター相続対策専門士。監修書に『図解 身内が亡くなった後の手続きがすべてわかる本 2025年版』、『子のいない人の終活準備』、『一番かんたん エンディングノート』(扶桑社)などがある。

曽根恵子
曽根恵子

株式会社夢相続代表取締役。相続実務士(R)。公認不動産コンサルティングマスター相続対策専門士。出版社勤務後の1987年に、不動産コンサルティング会社を設立し、相続コーディネート業務を開始。相続実務士の創始者として、1万5000件以上の相続相談に対処。夢相続を運営し、感情面、経済面に配慮した“オーダーメード相続”を提案している。TV・ラジオ出演407回以上、新聞・雑誌取材協力980回以上、セミナー講師実績671回以上と幅広く活躍。著書・監修書86冊、累計81万部発行。監修書に『図解 身内が亡くなった後の手続きがすべてわかる本 2025年版』、『子のいない人の終活準備』、『一番かんたん エンディングノート』(扶桑社)などがある。