小泉新農林水産相が22日、本格始動しました。
コメの価格を抑えるため、随意契約で備蓄米の売り渡しをする方針をさっそく示した小泉農水相ですが、実際に価格の下落につながるのか、難しい課題を抱える中でのスタートとなります。

新たに農林水産大臣に就任した小泉氏は22日午前、農水省に登庁しました。

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小泉 農水相:
スピードが求められてますから、やはりそこを重視して、速やかに結果を出せるように全力で頑張りたいと思います。

小泉大臣は午後に江藤前農水相から引き継ぎを受けるほか、農水省の職員に対し訓示を行う予定です。

コメの価格抑制に向け、21日の就任会見では、備蓄米について「来週に予定していた入札を一旦中止し、『随意契約』のもとでどのような条件で売り渡しができるかなど、具体的な対応策を早急に整理するよう事務方に指示した」などと述べ、競争入札ではなく業者を選んで契約する「随意契約」で売り渡す方針を明らかにしました。

ただ、随意契約については“法的な整理などに時間がかかるのでは”との指摘も出ています。

コメの高騰対策を最重要課題としている小泉環境相ですが、価格の下落を実現できるのかその手腕が問われることになります。

“農水族”議員からは警戒感…「生産者が納得しない」

こうした小泉流のコメ改革について自民党内ではどういった反応が出ているのでしょうか。 

就任早々、備蓄米放出の手法を抜本的に見直す改革に打って出た小泉大臣に対し、自民党内で期待感が広がる一方、農水族と呼ばれる議員からは警戒感も出ています。

あるベテラン議員は「早速色々やり出して面白い」と評価し、若手議員からは「これまでの霞ヶ関的なやり方と違って良い」「改革志向の小泉さんならコメの価格を下げられる」といった期待の声があがっています。

一方、農水族と呼ばれる議員の1人は、備蓄米の随意契約に対し「生産者が納得しない」と反発しています。

こうした中、党内では、21日に石破首相が掲げた「5キロで3000円台」というコメの価格目標に注目が集まっています。

ある中堅議員は、夏の参議院選挙の行方を左右するとして、「なんとしても3000円台に下げてもらいたい」と強調しています。

備蓄米の随意契約については「それだけでは価格が下がらない」と指摘も出る中、小泉氏の改革でコメの価格がどこまで下がるのかが、政権を左右しそうです。

(「Live News days」5月22日放送より)

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