東京メトロ東大前駅で起きた切りつけ事件で、長野県内にある逮捕された男の自宅に家宅捜索が入った。
その自宅周辺で男を知る人たちを取材し、移住先での暮らしぶりが分かってきた。
移住先の1人暮らしの家には配達されたままの段ボール箱が
「イット!」が取材に向かったのは、事件を起こした男が数年前から住んでいた家。

戸田容疑者が暮らしていた家の前には段ボールが高く積まれていて、あまり生活感が見えなかったが、ボンベなどが散乱していた。
男が暮らす長野県の自宅の玄関の前には、事件発生当日に届いた、配達されたままの商品の段ボール箱が。

5月7日夜、東京・文京区の東京メトロ南北線・東大前駅で、男性の額などを包丁で切りつけた疑いで逮捕された、無職の戸田佳孝容疑者(43)。
警視庁は12日、長野・生坂村にある戸田容疑者の自宅に家宅捜索に入った。

戸田容疑者は3年前、空き家だった一軒家を購入し、1人暮らしを始めたという。
取材に基づいて作成した間取り図では、20畳の居間と10畳ほどの部屋が3つあり、トイレはくみ取り式で、戸田容疑者は移り住んですぐに仮設トイレを設置したという。
「馬を飼いたい」…近所に育てた野菜のおすそわけも
さらに戸田容疑者は、自宅の裏の土地を自ら耕して畑にしていた。
戸田容疑者は、畑で春菊などを育て、近隣住民に分けていたという。

近隣住民:
野菜植えて育ったので、「どうぞ」と私にくれた。「好きなだけ持ってってください」と言うからいただきました。

害獣駆除のため、「わな猟」の免許を取得していたという戸田容疑者。
さらに周囲の人には、「馬を飼いたい」と話していたという。
近隣住民:
本当に純粋に馬飼いたいんだろうなと。「牧草がこんなので種を買うんですけど、どれがいいと思います?」とか聞いてきたりする。
“教育虐待”が犯行につながったと供述も…
戸田容疑者は調べに対し、「東大を目指す教育熱心な世間の親たちに、度が過ぎると子どもがグレて、私のように犯罪を犯すということを示したかった」と、“教育虐待”を受けたことが犯行につながったと供述している。

また戸田容疑者は、新たに「小学生の時にテストの点が悪くて親から叱られた」と供述していることがわかった。

これまでの調べで、戸田容疑者は凶器の包丁について、「数年前にネット通販で購入し、自宅から持ってきた」と説明していて、容疑について認める一方で、反省の言葉はないという。
(「イット!」5月12日放送より)