「安曇野ナンバー」と「南信州ナンバー」の交付が5月7日から始まった。風景などを描いた図柄入りのものもあり、地域のPRにつながると期待されている。ただ4月から始まった申請の状況には開きがあり、「南信州」はやや低調となっている。その理由を探ってみた。

「ご当地ナンバー」交付始まる

 車に取り付けられる新しいナンバープレート。地域名表示は「南信州」だ。

飯田市在住の男性:
「やっぱりせっかくなので1番を取りたいなと思って」

7日から交付が始まった新しいナンバーで、男性はカラーの図柄入りを選んだ。

「南信州」のナンバープレート
「南信州」のナンバープレート
この記事の画像(5枚)

飯田市在住の男性:
 「白いナンバーと違ってきれいなので、これ付けて県外旅行してアピールしようかな。(今まで)松本ナンバーの管轄がすごく広かったので、これで南信が盛り上がればいい」

一方、こちらの女性がつけたのは、もう一つの新しいナンバー「安曇野」。

「安曇野」のナンバープレート
「安曇野」のナンバープレート

安曇野市在住の女性:
「山の絵が入ってたり、道祖神が入っていたり、いいものだと思っていたので、これで安曇野のきれいなところをドライブできたら」

地域のPRに期待!県内初の図柄入り

2つの新しいナンバーは、無地のノーマルと県内で初めてとなる図柄入りから選ぶことができる。

「安曇野」は、4市町村が対象で、北アルプスの山並みに道祖神やパラグライダーが描かれている。

「南信州」は、飯田・下伊那の14市町村が対象で、水引をモチーフに南アルプスや天竜川が表現されている。

県内のナンバーの地域名表示は5つに
県内のナンバーの地域名表示は5つに

県内にはこれまで、「長野」、「松本」、「諏訪」の3つがあったが、「安曇野」と「南信州」が加わり、5つとなった。

地域のPRにつながると期待されていて、さっそく、安曇野市と飯田市の公用車にも取り付けられた。

安曇野市 政策経営課・大月敦史 課長:
 「移住相談をやっても、都心ですごく人気のある地域でありますので、みんなが乗ることによってさらに活性化につながれば」

南信州広域連合・滝沢拓洋 事務局次長:
 「地域の自然、産業をよく表したものになっていますので、どんどんPRしていきたい」

各自治体も、今後、公用車を図柄入りナンバーに変えていく予定だ。

「南信州」はやや低調…なぜ?

ただ、4月から始まった申請の状況には開きがある。

「安曇野」が330台だったのに対し、「南信州」は85台。やや低調となっている。

対象地域の人は、どう思っているのか。

飯田市
飯田市

喬木村・40代:
 「松本ナンバーで慣れているので、変えるという気持ちにはまだなってないですね」

下條村・80代:
 「安曇野は全国的にも名前が知られてるからかっこいいかなと思うんですけど、南信州っていう言葉がよそへ行っても通じない、どこ?という感じになるでしょ」

飯田市・70代:
 「ちょっとピントがあってないかなっていう気はするよね。(『南信州』が)飯田・下伊那をイメージするかというとなかなか難しいのでは」

地域の呼び方として「南信州」があまり定着しておらず、ためらいを感じる人がいるようだ。

あえて「南信州」を避けたという人もいた。

飯田市・40代:
「松本ナンバーの(交付される)うちに松本ナンバーにしたくて、つい最近、車替えました。(南信州は)ちょっと恥ずかしくて、慣れてないのもあるんですけど」

南信州広域連合・滝沢拓洋 事務局次長:
「他の地域と比べるとどうかという議論もありますけど、まずは付けて走っていただいて、アピールしていただくことが大切かと思いますので、徐々に広がっていけばいいな」

信州に加わった2つのナンバー。今後、見かける機会が増えそうだ。

(長野放送)

長野放送
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