鄙びた温泉街、迷路のような路地、静かにたたずむ木造駅舎…。

一度も来たことはないのに、なぜか懐かしく心惹かれる。

そんな、郷愁溢れる風景を求めて旅する「一人旅研究会」こと栗原悠人さん。

栗原さんが全国各地でカメラに収めた心揺さぶるシーンをお届けする。

写真・文=栗原悠人

四季折々、豊かな表情を見せる山村。

山の斜面に寄り添うように佇む家々、澄んだ川のせせらぎ、丁寧に手入れされた棚田の曲線…。

日本の原風景とも言える静けさと温かさに、思わず心を奪われる。

ふと立ち止まると、いつの日かの遠い記憶が、静かに、思い出されていく気がした。 

せせらぎに寄り添う家々【高知県】

■仁淀川町

高知県仁淀川町長屋(2024年8月撮影) 
高知県仁淀川町長屋(2024年8月撮影) 
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集落手前に橋が架けられており、奥には茶畑が。これ以上になく日本の原風景を見せてくれる。

高知県仁淀川町土居(2024年8月撮影)
高知県仁淀川町土居(2024年8月撮影)

土居川沿いに建ち並ぶ家屋群が素敵だ。吸い込まれる。夏の四国が、致命的な鋭さで、胸を刺激する。

高知県仁淀川町土居(2024年8月撮影)
高知県仁淀川町土居(2024年8月撮影)

土居川の池川親水公園付近には、夏が広がっていた。川では何人もの人が川遊びをしていた。良いなぁ。