鄙びた温泉街、迷路のような路地、静かにたたずむ木造駅舎…。
一度も来たことはないのに、なぜか懐かしく心惹かれる。
そんな、郷愁溢れる風景を求めて旅する「一人旅研究会」こと栗原悠人さん。
栗原さんが全国各地でカメラに収めた心揺さぶるシーンをお届けする。
写真・文=栗原悠人
四季折々、豊かな表情を見せる山村。
山の斜面に寄り添うように佇む家々、澄んだ川のせせらぎ、丁寧に手入れされた棚田の曲線…。
日本の原風景とも言える静けさと温かさに、思わず心を奪われる。
ふと立ち止まると、いつの日かの遠い記憶が、静かに、思い出されていく気がした。
せせらぎに寄り添う家々【高知県】
■仁淀川町

集落手前に橋が架けられており、奥には茶畑が。これ以上になく日本の原風景を見せてくれる。

土居川沿いに建ち並ぶ家屋群が素敵だ。吸い込まれる。夏の四国が、致命的な鋭さで、胸を刺激する。

土居川の池川親水公園付近には、夏が広がっていた。川では何人もの人が川遊びをしていた。良いなぁ。