ゼネラリストの強みを打ち消さない工夫
ゼネラリストは、「自分の経験と強みを相手にうまく伝えられない」状態を避けることが大切です。「なんでもできる」「幅広く対応できる」という表現は、一見魅力的に思えますが、「何が具体的にできるのか」を相手に伝わりにくくしてしまうことがあります。
せっかく多くのピース(経験)をもっているのに、「何ができる人なのかがわからない」と評価されてしまうのは非常にもったいないです。
例えば私の場合、スタートアップ企業でエンジニアリング以外の幅広い業務を担当していたので、「カスタマー対応やアンバサダーコミュニティーの立ち上げ、オウンドメディアの立ち上げ、人事機能の立ち上げなど、実務含めて幅広くやってきました」と伝えることもできるのですが、応募先の企業が機能を細分化している場合、「うちの会社ではそこまで幅広くやることはない」と思われたり、「色々できそうだけど、何をお願いするのがいいのだろう」と迷わせてしまう可能性があります。
ゼネラリストは経験が多い分、解釈の幅も広がるため、その解釈を相手に任せすぎないことが肝心です。
経験をただ羅列するのではなく、相手の企業が必要とする経験や能力をピンポイントで示し、どの場面で価値を発揮できるのかを明確に伝えることが成功への鍵となります。

森数美保
株式会社Your Patronum 代表取締役/組織・キャリア開発の専門家