急上昇ニュースのコーナーです。まもなく始まるゴールデンウィークを前に、旅行の最新トレンドを取材すると、社会情勢を踏まえた傾向が見えてきました。佐藤理子アナウンサーです。

(佐藤理子アナウンサー)
「大手旅行会社JTBが、ゴールデンウィークの旅行動向の見通しを発表しました。アンケート調査の結果、「行かない」という人が79.1%と、2024年と比べて5.5ポイント増加しました」

・・・何となく分かる。物価が高騰しているし

「そうですよね。理由としては、「旅行費用が高いから」が34.6%と2024年より0.9ポイント増加。「家計に余裕がないので」が25.9%と1.9ポイント増加しています。そうした中、実は、一番多い理由が「混雑するから」で45.9%に上りました」

・・・外国の観光客も過去最多という話もありますし、どこも人がたくさんいて疲れますよね。オーバーツーリズムが言われていますが懸念を持っている人が多いということですね

「混雑を懸念する考えは、旅行に行く人にも影響しています。旅行先を選ぶ理由として「混雑してなさそう」が7.9%となり、2024年より0.9ポイント、2023年より5.4ポイント増加しました。

こうした状況から見えてきた旅行のトレンドがこちら「分散化」です。例えば中四国の人が中四国内を旅行先として選ぶケースは、2024年より6.8ポイント減少し、他の地方に流れています。旅行会社でも4月13日に開幕した大阪・関西万博や関西の人気のテーマパークを楽しむプランが充実しているということです。全国的に同じ状況だということで、岡山・香川にも他の地方から客を呼び込めそうです」

(JTB 中村仁美さん)
「岡山・香川は自然を楽しむことや温泉、おいしいものが人気。2025年は瀬戸内国際芸術祭も開催されるので、それを目的に旅行する人も多い」

岡山・香川を舞台に3年に1度開かれている現代アートの祭典、瀬戸内国際芸術祭。11の島と6つの地域が会場となっていて250以上の作品が展開されています。JTBでは、ゴールデンウィークに関西方面を中心に客が増えると分析しています。

(JTB 中村仁美さん)
「瀬戸内国際芸術祭をきっかけに島々を巡る「アイランドホッピング」も 盛んに行われているので、(ツアーに)たくさんの問い合わせや 申し込みがある」

・・・今のトレンドも瀬戸芸に追い風となりそう

「そして瀬戸芸客の周遊にも期待が高まっています。宿泊施設の予約サイト、ホテルズドットコムは、美しい風景を楽しめる岡山後楽園や倉敷美観地区を持つ岡山をゴールデンウィークの「穴場」として紹介しています」

・・・予約する際にこうした情報を見て一緒に回るということになりそうですね。一方、岡山・香川の人はどこに行けば楽しめますか

ホテルズドットコムでは、近場であれば兵庫県の淡路島や戦後80年の今、平和ツアーができる広島も「穴場」として紹介しています。また2024年、「森の芸術祭 晴れの国・岡山」が開かれた岡山県北では、アート作品が残されているところもあり、自分たちで「穴場」を探して行ってみるのもおもしろいかもしれません。

また2025年はカレンダー上、休日が分散していて、まとまった休みが取りにくくなっています。JTBによりますと、旅行の出発のピークは5月3日で、次いで4月26日となっています。最終盤の5月6日は出発する人が比較的少なく、宿泊施設の料金も低めに設定されている可能性があるということです。

トレンドを分析し観光地は受け入れ態勢を強化するほか、旅行する側は賢く回ることで有意義なゴールデンウィークにしたいですね

岡山放送
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