中国・重慶市で、乗客を乗せたタクシーが工事現場の深い溝に転落する事故が発生した。
車は横向きに挟まり動けない状態で、乗客の女性がはしごで脱出する様子がカメラにとらえられていた。
事故を起こしたのは自動運転タクシーで、運転席は無人だった。
現地では、自動運転車の安全性への懸念が広がっている。
溝にタクシーが転落…乗客が決死の脱出
中国・重慶市で6日に撮影されたのは、走行不能の状態になっていた車だ。
深い割れ目に横向きで挟まっていた。

助けに来た人が下ろしたはしごにつかまり、女性が身長より深い溝から脱出しようとしている。近くにいた男性も、「怖くない、そこを踏んで」と、必死に声をかけて誘導していた。
事故現場の溝は工事によるもので、そこにタクシーが転落していた。
救出されていた女性は、その乗客だった。

しかし、運転手の姿はなかった。
車内に取り残されていたわけではなく、もともと乗っていなかったのだ。
車は“自動運転”タクシー…安全性が議論に
事故を起こしたのは、中国で自動運転サービスを提供する大手企業の1つ「バイドゥ」の自動運転タクシーだった。

運転席には誰もおらず、ハンドルやブレーキ操作もすべて自動で目的地へ向かっていた。
その最中、工事現場の割れ目に落下したとみられる。
ロイター通信によると、現場には柵や警告標識があったという。
この事故をきっかけに、中国のSNSでは自動運転の安全性をめぐる議論が高まっているという。
(「イット!」 8月11日放送より)
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