最後に、子育て世帯が賃貸物件を借りる際に失敗しがちなことも聞いた。ひとつは立地をよく考えず、夫婦がお互いの勤務先の真ん中辺りで選ぶこと。

思いがけずに生活の負担が増えたり、家賃が高くなったりする可能性もあるという。

家事がおろそかになる可能性も(画像はイメージ)
家事がおろそかになる可能性も(画像はイメージ)

「互いに勤務先まで距離があると、家事がおろそかになるかもしれません。片方が長距離通勤をする代わりに、もう片方が早く帰って家事をするという選択肢もあるでしょう」

「住みやすさの感覚」は変わる

もうひとつの失敗は、未来を想定せずに選ぶこと。子供の誕生や成長などで、住みやすさの感覚は変わるので、引っ越し先をまた探すことになったりするという。

「『仮に来年子供が産まれるとしたら、この物件は住みやすいか』という視点を持つことで、安心して暮らせる物件が見つかりやすくなります」

来年の生活はどうなるか、考えてみるのがお勧め(画像はイメージ)
来年の生活はどうなるか、考えてみるのがお勧め(画像はイメージ)

子育て世帯の住居探しは、どのような家だと子供や家族が住みやすいと感じるか、考えてみることから始めてみるとよさそうだ。

上野典行(うえの・のりゆき)
慶應義塾大学法学部を卒業後、株式会社リクルート入社。求人広告の営業・制作を経験の後「リクルートナビ」を開発。現在の「スーモ(SUUMO)」も含めた商品・事業開発責任者に従事する。2012年1月より、不動産業界のコンサルティング会社「プリンシプル住まい総研」所長を務め、講演・執筆活動をしている。

取材・文=有竹亮介

プライムオンライン特集班
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