鄙びた温泉街、迷路のような路地、静かにたたずむ木造駅舎…。
一度も来たことはないのに、なぜか懐かしく心惹かれる。
そんな、郷愁溢れる風景を求めて旅する「一人旅研究会」こと栗原悠人さん。
栗原さんが全国各地でカメラに収めた心揺さぶるシーンをお届けする。
写真・文=栗原悠人
全国で見られる田園地帯は、田植えから収穫の時期まで様々な景色を見せる。
春は田に水が張られ、まるで鏡のようだ。
夏。元気に育った稲の緑と、青い空の組み合わせが心に刺さる。
秋には黄金の絨毯が広がる絶景だ。
一番好きなのはGW明けから盛夏の頃。
入道雲、虫の声、田んぼの畦道、虫取り少年の背中。あぁ、郷愁。
広大な平原の水鏡【北海道】
北海道三笠市

北海道の米の生産量は新潟県に次いで全国第2位。向こうまで水田が規則正しく並ぶ姿が壮観。
北海道江別市

夕暮れ時。太陽が雲に程よく隠れ、光芒と水田の美しい共演が見られた。なんだか幻想的だ。
山と水田が織りなす絶景【東北】
青森県田舎館村

晴れの日の田園地帯を歩くと気持ち良い。著者紹介で使用している写真はここで撮影した。
秋田県仙北市角館町

田植え直後の水田。水面に空が反射していて、ただの道端の景色さえも、絶景になってしまう。