愛媛と岡山、宮崎の3県で相次ぐ山林火災は延焼が続き、鎮圧のめどはたっていません。発生から4日目を迎えた愛媛では、26日になって避難指示の地域がさらに拡大した。
最大7万6000戸大規模停電の可能性
山火事の現場から西にある愛媛・今治市朝倉公民館からテレビ愛媛・佐野快成アナウンサーに伝えてもらう。

今治市などによると、山火事の焼損面積は約306ヘクタールに及び、住宅6棟と倉庫2棟が焼けた。

避難エリアも広がり、今治市と西条市で合わせて3848世帯、7494人に避難指示が出ている。
避難をする人は「こちらの山からだったので、まさかこんなに早く(火が)まわるとは思わなかった。不安とつらさと経験のない気持ちでいっぱいです」と話す。

また、引き続き延焼の拡大によっては、市内全域で最大7万6000戸が大規模停電する可能性がある。
岡山市では「児島湾大橋」全面通行止めに
一方、岡山市の大規模な山林火災も、鎮圧のめどが立たないまま26日で発生から4日目となった。

一時は、小康状態とされていましたが、東方向に延焼していて、焼失面積は約420ヘクタールに拡大している。

延焼に伴い、現場北側の児島湾にかかる「児島湾大橋」は、消火活動のため25日夕方から全面通行止めになっている。

岡山市と玉野市は、25日夜から一部の地域に避難指示を出し、住民に避難を呼びかけている。
宮崎市でも70世帯を対象に避難指示
宮崎市でも発生した山林火災は、焼失面積が26日午前9時の時点で約50ヘクタールに広がり、消火活動が続いている。

25日正午前、宮崎市鏡洲で木の伐採作業などをしていた男性から、「山が燃えている」と消防に通報があり、26日朝、小学校付近では数カ所で白い煙が上がっている。

現在のところ、けが人や建物への被害は確認されていないが、宮崎市では、鏡洲地区の一部、70世帯を対象に避難指示を発令した。宮崎県内は空気の乾燥した状態が続いている。
大船渡市の山火事から1カ月…完全な鎮火には至らず
一方、岩手・大船渡市の大規模な山林火災は、26日で発生から1カ月です。
現在も194人が避難生活を送っています。
大船渡市で2月26日に発生した山林火災は3月9日に鎮圧したが、完全な鎮火には至っていない。

26日朝は、上空からヘリによる熱源の確認が行われた。焼失面積は、平成以降では国内最大規模となる約2900ヘクタールに達し、210棟の建物被害が確認されている。

発生から1カ月がたった現在も、194人が避難生活を余儀なくされている。市内では仮設住宅の建設が進められていて、5月上旬に入居が始まる見通しだ。

水産業などが大きな被害を受けていますが、まだ自治体による具体的な施策は示されておらず、課題となっている。
韓国でも山火事…18人死亡し19人重軽傷
韓国でも大規模な山火事が続いており、25日から26日にかけて新たに14人が亡くなったことが分かった。これで死者の人数は18人となり被害が拡大している。

韓国では21日から各地で山火事が相次いでいて、当局によりますと、26日朝までに18人が死亡したほか、19人が重軽傷を負ったということだ。

被害が深刻な南東部の慶尚北道(キョンサンほくどう)では、介護施設の職員と入所者あわせて6人が車で避難中に、火が車に燃え移って爆発し、3人が死亡したと聯合ニュースが伝えた。

また、住宅や寺院、文化財など200カ所以上が焼けたほか、2万6000人余りが避難するなど被害が拡大している。
(「Live News days」3月26日放送より)