岩手・大船渡市で発生した山火事により避難生活が続く中、山形・最上町から温かい支援の手が差し伸べられた。友好都市の絆で結ばれた両市の関係が、災害時の支え合いとなって結実。避難所では郷土料理「芋煮」の炊き出しが行われ、被災者を励ました。
山形・最上町から「芋煮」炊き出し
大船渡市の山林火災は3月2日で5日目となり、焼失面積は1800ヘクタールに拡大した。
避難指示の対象は1896世帯・4596人にも上り、2日は最大で11箇所の避難所に1222人が避難した(2日午前7時時点)。

避難指示が続く中、県外からの支援が寄せられている。
大船渡市内の避難所では、市の友好都市、山形・最上町の職員などによる「芋煮」の炊き出しが行われた。

避難所となっている大船渡市の三陸公民館で炊き出しを行ったのは、市と友好都市協定を結んでいる最上町の職員など9人だ。

振る舞われたのはサトイモや町の特産「最上牛」がふんだんに使われた山形の郷土料理「芋煮」で、約350食が準備された。
東日本大震災以来の支援再び
最上町は大船渡市と合併する前の三陸町と1984年に姉妹都市協定を締結したことをきっかけに交流を深めてきた。
2011年の東日本大震災の直後にも大船渡市内で炊き出しを行ったという。

避難者は「あったかいものは本当にありがたい、特にこれはおいしいです。早く(消火が)終わって家に帰りたい、それだけ」と不安の中でも感謝を語った。
避難している人たちは作りたての「芋煮」を口に運び、その温かさをかみしめていた。
(岩手めんこいテレビ)