岩手県大船渡市の大規模山林火災は7日目を迎え、焼失面積は2600ヘクタールに拡大。住宅地にも火の手が迫り、約4500人に避難指示が出される事態となっている。約2100人体制での懸命な消火活動が続く中、今後の雨の予報に地域住民は期待を寄せている。
拡大し続ける火の勢い
大船渡市の山林火災は、3月4日で発生から7日目となり、今も勢いを増している。市によると、4日午前6時時点での焼失面積は前日から500ヘクタールほど広がって約2600ヘクタールに達し、住宅地にも火の手が迫っている。焼失面積は平成以降“国内最大”規模となっている。

4日午前6時半過ぎ、赤崎町あたりから煙が上がっていて、自衛隊ヘリによる消火活動が行われている。

大船渡市魚市場付近の対岸の山からは多くの煙が立ちあがり、いまだ鎮圧には至っていない。漁に出ることもままならない中、漁港では心配そうに消火活動を見守る人の姿が見られた。

大船渡市の大規模な山林火災は4日で7日目。
上空から撮影された映像では、赤崎町蛸ノ浦地区で炎が住宅の目の前まで迫っている様子が確認された。南側の蛸ノ浦地区や清水地区などでも延焼が広がっており、地域住民の不安は高まるばかりだ。
大規模な消火活動と地域への影響
市によると、4日午前6時時点の焼失面積は3日から500ヘクタールほど増えて約2600ヘクタールに拡大した。

総務省消防庁では、延焼の状況を踏まえ、14の都道県から緊急消防援助隊を動員。

4日までに地元消防本部も含めて約2100人体制とし、昼と夜を問わず懸命の消火活動に当たっている。
約4000人が避難
市によると、これまでに男性1人の遺体が見つかっているほか、避難指示は1896世帯・4596人に出されている。

このうち市が開設した避難所や親族の家などに身を寄せている人は、3日午後6時点で3939人となっている。
沿岸には4日で15日連続で乾燥注意報が発表されている。

一方、大船渡市では4日の夜、日付が変わるころには雪が降り始め、5日昼前から雨に変わる見込みだ。
雨は5日午後にピークを迎え、6日の昼すぎまで降り続く見通しで、降雨により火の勢いが収まることが期待される。
(岩手めんこいテレビ)