道路を歩く小さな影──。その正体は…「カニ」だった。東京都内の駅前でカメラに捉えた撮影者は「まさかあそこにカニがいるなんて、ちょっとびっくり」と驚くばかりだった。

学芸大学駅すぐそば…人通りかなり多い場所で

カニが目撃された現場は東京・目黒区にある東急学芸大学駅のすぐそばで、人通りもかなり多い場所だった。

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発見時の状況について、撮影者は「人だかりがあって、行ってみたところカニがいて、(周りで)これは保護した方がいいのかとか、どこに連絡すればいいのかなという感じになっていた」と振り返る。

6月28日に撮影されたカニ
6月28日に撮影されたカニ

さらに、カニは7月26日にも目撃されていて、この時にいたのはコンビニの前などだった。

7月26日にもカニが出没
7月26日にもカニが出没

すっかり市民生活に溶け込んでいるカニに、街の人も「(水辺は)あっちに碑文谷公園がある。でもすごく遠い。(来たって)思えない。なんでいるんでしょうね」「どっかの飲食店から逃げてとかですか?」など驚きを隠せない。

近隣の飲食店も困惑
近隣の飲食店も困惑

近くの飲食店で話を聞いてみた。

だしともんじゃ・五十嵐さん:
ズワイガニ使ってますけど、ほぐしで使っているので、生きたカニは使ってないです。ここからは逃げてないです。

専門家「おそらくミナミオカガ二という陸生のカニ」

目撃されたカニの種類について、映像を見た国立科学博物館・動物研究部の小松浩典研究主幹は「おそらく『ミナミオカガ二』という陸生のカニです。日本列島では琉球列島の海岸近くに生息しています。東京にいるようなカニではありません」と話す。

都心の駅前で度々目撃されたカニのうち、6月に目撃された個体に関しては、ペットショップで保護されたとの情報があり、取材班はその店へ向かった。

ペットショップPROPの山田千乃店長によると、動画が撮影された日の夜、カニを保護した常連客が店に持ち込んだとのこと。

里親が決まったカニは無事に旅立ったというが…
里親が決まったカニは無事に旅立ったというが…

店ではカニの健康状態が回復した段階で、飼い主を貼り紙で募集した結果、無事に里親が決まり、カニは旅立っていったという。

7月に目撃されたカニは別の個体か
7月に目撃されたカニは別の個体か

一方で、カニを保護している間にも駅前で目撃情報があったことから、7月に目撃されたカニは別の個体ではないかという。
(「イット!」 8月4日放送より)

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