それなら「カレー専門店としてオープンしよう!」と、1978年に1号店が開店する。こうして「カレーハウスCoCo壱番屋」の歩みが始まった。

記念館にあるパネルに目を向けた植野さんが「ここにあるメニューは歴代の?」と尋ねると、葛原社長は「そうですね、サーロインステーキカレーとか…」と歴代メニューの名前を挙げる。
さらに「ここに出ているのは、全部商品化しているものですか?」と植野さんが聞くと、葛原社長は「バナナカレー、ふろふき大根カレー、ホタルイカカレー。非常にチャレンジングなことをやっていた時代です」と当時を懐かしむように答えた。
ロースカツのおいしさを探るため工場へ
“ココイチ”は、ソースや辛さ、ライスの量にトッピングがカスタマイズできることから、組み合わせは12億通り以上も。

その中で常に上位にランキングされる、安定の人気を誇るのが「ロースカツカレー」だ。
カレーと最高にマッチする、サクサクの「ロースカツ」の秘密は何なのか。その秘密を探るために訪れたのが、愛知にある工場だ。
ロースカツのおいしさの秘密、その1は「ロース肉の厚み・大きさ・重さが最適かどうかの厳しい検品」。
工場を案内してくれるのは、入社歴28年の松岡さん。

検品工程を見学する植野さんが検品のポイントを尋ねると、松岡さんは「異物や形がおかしなものがないかを見るんですけど、“規格”というものがありまして、重さ・幅・厚みをチェックしています」と解説。
さらに、「1分間に300枚近く流れますので、それを6人で検品している」と松岡さん。6人のスタッフはわずかな形の違いも見抜き、検品していた。