2024年の流行語大賞にノミネートされた「アザラシ幼稚園」は、8月にSNSで話題になったことで広まった。

この「アザラシ幼稚園」は、負傷したり衰弱したりした野生のアザラシを保護して野生に戻す活動を行う、オランダのアザラシ保護施設のライブ配信を見た日本人視聴者が作った言葉だという。

オランダにあるようなアザラシの保護施設は日本にも存在する。北海道紋別市にある「オホーツクとっかりセンター」だ。去年の夏休みに客足が増えたことから「“アザラシ幼稚園”の影響はあったかもしれません」とのこと。

オランダ、日本の保護施設のこと、そしてかわいいアザラシの魅力がたっぷり詰まった『アザラシまるごとBOOK』(辰巳出版)から一部抜粋・再編集して紹介する。

さらに、スタッフだからこそ知っているアザラシの魅力などをとっかりセンターのスタッフに教えてもらった。

笑顔こぼれるアザラシの姿

紋別市ガリヤ地区は流氷砕氷船ガリンコ号や氷海展望塔オホーツクタワーなど一大観光スポット。

その一角にあるオホーツクとっかりセンターでは、アザラシたちが訪れる人々を日々なごませています。

プールで顔や上半身だけ出すユニークな佇まいや、陸に横たわる真ん丸な体…まるでファンサービスのようなアザラシたちの姿に思わず笑顔がこぼれます。

触れるために大切なのはアザラシとの信頼関係(『アザラシまるごとBOOK』より)
触れるために大切なのはアザラシとの信頼関係(『アザラシまるごとBOOK』より)
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自由に過ごすアザラシたちを眺めるだけでも楽しめますが、ここの目玉は1日数回行われるフィーディングタイム(給餌の時間)。

魚を食べる姿を間近で見ながら解説を聞くことができます。