「ただし、そのぶん着地時の衝撃が大きくなるのも特徴。初心者はその衝撃に耐えられる筋肉がまだできていないので、故障の原因になります」

『厚底シューズ時代の新・体幹ランニング』(講談社)

カーボンプレート入りの厚底シューズでの走り方や、どんな練習メニューで履けばいいかは、金さんの著書『厚底シューズ時代の新・体幹ランニング』(講談社)で詳しく紹介している。大会出場を目指すようになったらチェックしてみるといいだろう。

その他あったほうがいいものとしては、速乾性のあるランニングウェア、冬はその上に重ね着するスポーツ用ジャケット、必要に応じてアームウォーマーやネックウォーマーなどを取り入れてみてもいいかもしれない。

また、締め付けにより筋肉のサポートをするサポートタイツがあると初心者でも走りやすくなるとのこと。

乗ってくるとセロトニンが…

「早歩きよりちょっと速いくらいでOK」「歩いてもいい」くらいの気持ちなら、続けられそうな気がしてこないだろうか。

「始めるきっかけはいろいろあるけれど、続けるうちに走ることそのものの楽しさに目覚める人が多い」と金さん。

「走り始めは脚が重いかもしれませんが、乗ってくると、一定のリズムで弾む楽しさ、汗をかく爽快感を感じられるようになってきます。次第に脳内ホルモンのセロトニンがガンガン出て、ストレス解消になり、ポジティブな気持ちになる。本能にしたがって体を動かす気持ちよさをよりダイレクトに感じられるのがマラソンの魅力と言えるかもしれません」

ここまで読んで、「大会を目指してみたい!」と思った方は、後半「経験値ゼロからでもフルマラソンを目指す方法」を読んでみてほしい。距離の延ばし方や痛みを防ぐストレッチ方法などを紹介する。

金哲彦
プロ・ランニングコーチ/駅伝・マラソン解説者。早稲田大学時代は箱根駅伝で活躍し、2度の優勝に貢献。現役引退後は、リクルートの陸上競技部で小出義雄監督とともに、有森裕子、高橋尚子などの選手を育てる。現在はランニングコーチとして幅広い層を指導するとともに、陸上競技の解説者としてTV・ラジオなどで活躍中

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