物価の優等生とも言われる卵だが、全国で鳥インフルエンザの発生が相次ぎ、価格が高騰している。この事態に卵焼き専門店は悲鳴を上げていた。
鳥インフル猛威で“エッグショック”再来?
これからの時期に需要が高まる卵…しかし、その卵が今、ピンチを迎えている。
昆布やカツオでとった特製のダシと新潟県産の卵を合わせた大きな卵焼きが人気となっている新潟市中央区の卵焼き専門店「の屋」。
この記事の画像(6枚)こちらのお店では卵焼き1つにつき、卵を10個使用しているが、中林紘一店長は「去年の鳥インフルエンザの時からまた上がり、そこから高止まりで今に至るという感じ。1箱で500円~1000円ぐらい上がっている」と現状について話す。
様々な料理に欠かせない卵の価格高騰。その原因となるのが、過去最悪のペースで猛威をふるう鳥インフルエンザだ。
県内では、10月26日に上越市の養鶏場で過去最も早い感染が確認され、11月6日には胎内市でも発生。
全国的にも“エッグショック”と言われる卵不足を引き起こした2022年に匹敵するペースで鳥インフルエンザが発生している。
エッグショックの再来が懸念される中、農林水産省は都道府県の生産者団体などに衛生管理の徹底を呼びかける緊急会議を初めて開き、江藤拓農水相は「関係者の皆様方で危機感を共有して、できるかぎりの体制づくりを準備をしていただくことをお願い致します」と呼びかけた。
卵の価格高騰 今後は“値上げ”検討も…
ただ、卵の平均卸売価格は今年1月には1kg180円だったが、11月21日時点で280円と100円も上昇。
中林店長は卵焼きの値上げについて「今はしていない。ただ、今後は考えないといけないところ」と話した。
今年はまだ卵の値上がりはなく、値上げは免れているが、10月以降の鳥インフルエンザの影響が今後、需要が高まる年末年始に重なることを懸念している。
「何とか安定してくれればいいが、鳥インフルエンザがあったと聞くと去年を思い出す。卵の数が減ったりもすることもあるのでちょっと心配」
“物価の優等生”とも言える卵の価格高騰は家計にとっても影響は大きい。
(NST新潟総合テレビ)