2024年7月の大雨による土砂崩れで大きな被害があった山形・最上町の瀬見温泉の老舗旅館が、3カ月半の休業を経て、11月11日に営業を再開した。多くのファンの励ましが宿のスタッフの背中を押している。

「お客さんが来ることが復興になる」

瀬見温泉の「ゆめみの宿 観松館」が、11月11日に営業を再開した。宿泊客からは、スタッフに対して「良かったですね」と営業再開を喜ぶ声も聞かれた。

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7月の大雨による大規模な土砂崩れで大量の土砂が大浴場に流れ込んだほか、下水を処理する浄化槽も土砂の直撃を受けて壊れ、3カ月半にわたり休業を余儀なくされていた。

再開初日の11日は、山形県の内外から68人が宿泊した。

宿泊を心待ちにしていたという京都の女性2人は「きょう(11月11日)から再開なので、何もできないけど気持ちだけと思って、みなさんで召し上がっていただきたいと思って」と宿のスタッフにお土産を手渡したり「お客さんがたくさん来られることが復興になる。いっぱい宿泊してほしい」と話していた。

また宮城から来た女性は「本当に大変だったと思う。これからも頑張ってください」と宿のスタッフを励ましていた。

被害総額は約3億5000万円に

破損した建物や浴室の改修費用、これにキャンセル料など売り上げの損失を含めると被害総額は約3億5000万円に上る。

それでも、クラウドファンディングで11月11日までに寄せられた940万円を超える寄付や、多くのファンの励ましが宿のスタッフの背中を押す。

「ゆめみの宿 観松館」の高橋裕社長は「復旧作業中にも支援・メッセージを送っていただき励みになっていた。より良い旅館を目指していきたい」と語る。

「ゆめみの宿 観松館」では12月、例年並みの3000人ほどの予約が入っている。

クラウドファンディングでは、寄付金額に応じて宿泊券や売店の買い物券を贈呈していて、2024年12月5日まで寄付を募っている。

(さくらんぼテレビ)

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