ここは標高3000mの山々が連なる南アルプス国立公園。
険しい斜面で作業しているのは、環境省の職員です。

藤田和也さん:
ここは、ニホンジカから高山植物が食べられないように設置している場所になります。(雪が積もる)冬を前に、(つぶれないよう)ネットを外してという作業になります。
こう話すのは、自然保護のスペシャリスト藤田和也さんです。

南アルプスでは今、ニホンジカによる食害が深刻化しています。
高山植物が食べられることで山が崩れ、生態系の崩壊につながってしまうため、藤田さんたちは日々山に登り、野生動物の監視や植物の保護などを行っています。
藤田和也さん:
あれがセンサーカメラになりますね。

シカの生息域をチェックするセンサーカメラの映像を見ると、ニホンジカの姿がしっかり捉えられていました。

藤田和也さん:
雪解けがだんだん早くなってくると、鹿が映るタイミングも早くなってくる。そういうデータを見ながら、柵を立てるタイミングをもっと早めないといけない。

藤田さんは大学卒業後、働いていた山小屋で自然の美しさに魅了され、“日本の自然を守る仕事がしたい”と環境省に入省し、自然保護官として18年間、日本各地の国立公園を守ってきました。
この仕事を通して、藤田さんの目指していきたいこととは...

藤田和也さん:
日本は自然に恵まれている国なので、これから生まれてくる人たちのためにも、この自然を残していきたいなと思います。
次世代に、恵まれた自然を残すべく、保護に奮闘する藤田さんの活動はあすも続きます。
(「イット!」10月28日放送より)
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