年の瀬の風物詩、「現代用語の基礎知識 選 2024ユーキャン新語・流行語大賞」のノミネート30語が、5日午後発表された。
この記事の画像(22枚)パリオリンピック・ドジャース大谷翔平選手の大活躍に、ダンス動画関連のヒットなど、多くの話題が生まれた2024年。ノミネートされた用語には、パリオリンピックから「初老ジャパン」や、大谷翔平選手の「50-50」、ネット発では写真共有SNSアプリ「BeReal」などが選ばれたほか、相次ぐ首都圏での連続強盗事件から匿名・流動型犯罪グループの略称「トクリュウ」、選挙のきっかけともなった「裏金問題」などがノミネートされた。
30語から選ばれたトップテンは、12月2日に発表される。ノミネートされた30語は、以下の通り(五十音順)。
「アサイーボウル」
果物のアサイースムージーを、シリアルなどとともにボウルに盛り付けるもの。
ブラジル発祥でハワイで人気が拡大。日本で2000年代中期に流行り、現在再流行中。
「アザラシ幼稚園」
オランダ・フローニンゲン州にある、負傷・衰弱したアザラシを一時保護する施設。
プールで過ごすアザラシの赤ちゃんを常時確認できるライブ配信を2019年から実施していたが、今年8月に動画がX(旧ツイッター)などで突如話題に。
「インバウン丼」
インバウンド客向けと思われる高級海鮮丼に(数千円~1万円超)SNSで付いた異名。
ネットで「外国人向けのぼったくり」に近いニュアンスで広まった語だが、実際は日本人客の利用が多い、など実態との乖離も。
「裏金問題」
自民党の派閥が毎年政治資金パーティーを開催し、20万円を超える対価の支払いを受けたにもかかわらず、その収支明細を政治資金収支報告書に記載していなかった問題。
10月の衆院選でも、裏金問題などへの批判が自民党に大きな逆風となった。
「界隈」
従来は「その辺り」などの地理的な範囲を表していたが、近年では「共通の人々」を指すように。仲間、近い存在などの「そのあたりの人たち」という意味合いで使われる。
「カスハラ」
カスタマー・ハラスメントの略。
消費者・顧客による理不尽なクレームや悪質な嫌がらせ、暴言などのこと。
「コンビニ富士山」
富士山を巡るオーバーツーリズム問題。マナー違反が多発したことから、山梨県で“コンビニ富士”が望める場所に、黒幕が設置されるなど議論を呼んだ。
「侍タイムスリッパー」
単館上映から全国上映へのヒットを果たした、自主制作の時代劇『侍タイムスリッパー』が話題に。
「初老ジャパン」
パリオリンピックで日本勢として、92年ぶりに銅メダルを獲得した総合馬術団体のチーム(平均年齢が41.5歳)が、自らの呼び名として付けたことが話題に。
チーム4人の平均年齢は41.5歳で、スポーツの世界では「シニア」の部類。
「新紙幣」
2024年7月に新紙幣の発行が始まり、実業家の渋沢栄一が1万円札の顔となるなど、デザインが一新。
目的としては、公式には偽造防止とユニバーサルデザインの採用となっている。
「新NISA」
2024年1月から個人投資の税制優遇制度が大きく変わり、非課税となる年間投資額の拡大や非課税の期間の無期限などで利用者拡大につながった。
「ソフト老害」
「年上と年下の間に立ち、年下の意見を汲みとったつもりが、実はその行動が老害にみえている」状態を言う。
元放送作家の鈴木おさむ氏が著書で発信した言葉。
「トクリュウ」
「匿名・流動型犯罪グループ」略して“トクリュウ”。
SNSを通じて「闇バイト」を募集し、特殊詐欺や強盗を繰り返す犯罪グループのこと。
「南海トラフ地震臨時情報」
2024年8月8日に日向灘でマグニチュード7.1の地震発生時に気象庁が発表。事前避難やすぐに避難できる準備を呼びかけるもの。
「猫ミーム」
ミームとはネットで流行する画像・動画などのことで、猫などの動画素材を組み合わせて、体験談などを紹介する動画が流行した。
「はいよろこんで」
マルチクリエイターこっちのけんとが配信した楽曲。サビの歌詞「ギリギリダンス」を用いたダンス動画が流行。
「8番出口」
架空の地下鉄構内を脱出するゲーム。YouTuberによる実況動画などで流行に火が付いた。
「はて?」
NHK連続テレビ小説『虎に翼』で主人公・寅子が納得できない場面に発する言葉が話題に。
「BeReal」
フランスの写真共有SNSアプリが若者世代に波及。
毎日ランダムな時刻に写真を2分以内に投稿するよう促され、インカメラとアウトカメラを同時撮影した無加工の写真が投稿される。
「被団協」
2024年ノーベル平和賞を受賞した原爆被害者団体「日本原水爆被害者団体協議会」のこと。
「50ー50」
ドジャース大谷翔平選手が達成した、アメリカ・メジャーリーグで史上初のシーズン50本塁打、50盗塁の大偉業のこと。
大谷選手は、今シーズンでホームラン54本、59盗塁を達成した。
「ふてほど」
TBS系金曜ドラマ枠で放送された『不適切にもほどがある!』が話題に。
「Bling-Bang-Bang-Born」
Creepy Nutsの楽曲で、サビのフレーズがダンス動画で話題に。
「ブレイキン」
パリオリピックで採用された新競技ブレイクダンスのこと。
湯浅亜実選手が=ダンサー名・AMI=が初代女王に輝く。
「ホワイト案件」
SNSを通じて募集される仕事やバイト情報において「ブラック」な仕事ではないとアピールする際に使われ始めた言葉。
「マイナ保険証」
一本化現行の保険証の発行停止・マイナ保険証への一本化が12月に予定されている。
不正利用、情報漏洩への懸念なを理由に反対する声もあがっている。
「名言が残せなかった」
パリオリンピック陸上競技女子やり投げで、金メダルに輝いた北口榛花選手が残した発言。
1投目で65メートル80という今季自己ベストをだし、陸上競技では20年ぶりの金メダルとなった。
「もうええでしょう」
動画配信サービス「Netflix」で、7月から配信されたドラマ『地面師たち』で地面師・後藤を演じたピエール瀧さんのセリフが話題に。
「やばい、かっこよすぎる俺」
パリパラリンピック車いすテニスで、金メダルに輝いた小田凱人選手の言葉。
「令和の米騒動」
2024年夏、全国でにわかにコメの品薄が広がり、スーパーな店頭からお米がなくなる騒動に発展。