厳かな雰囲気漂う山梨・都留市のお寺「耕雲寺」。そこで副住職を務めているのは、河口智賢(かわぐち・ちけん)さん(46)です。   

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お寺の業務を担うかたわら、河口さんにはもう一つの顔があります。

河口智賢さん:
ここのお寺では、ラーメンを提供するようになりました。   

実は、2024年10月からラーメンのランチ営業を始めたのです。

河口智賢さん:
地方のお寺っていうのは、どんどん過疎化と共に人が少なくなって、お寺離れというのが多くなっている。寺院がどんどん消滅していくという課題に、一助となるような取り組みになればと思っている。

時代の移り変わりと共に、深刻化する“寺離れ”。それを解決するため、河口さんが目を付けたのが、「ラーメン」だったのです。

河口智賢さん:
ラーメンって我々日本人にとってもすごく親しみのある食べ物じゃないのかなって思う。

動物性のものを一切使っていない精進なラーメン。地域を元気にするために作りました。   

河口さんは、僧侶になるまで料理とは無縁だったそうです。しかし、修行の一環で精進料理を学び、いつしか料理教室を開くほどの腕前に成長しました。その後、“料理の知識を地域の人々のために役立てたい”と1年かけ、このラーメンを完成させたのです。

河口さんが考える、地域とお寺の為に今後必要なことは何でしょうか。

河口智賢さん:
やっぱり大事なのは、この地域に住む方々がもっとお寺というものを近く感じていただく、もっと足を運んでいただきやすくする。皆さまに親しんでいただけるようなものをやっていく必要があると思います。

ラーメンを提供し、お寺を多くの人に身近に感じて足を運んでもらえるよう奮闘する河口さんの活動はあすも続きます。
(「イット!」10月18日放送より)