6月30日に一軍に昇格すると、いきなりこの日のオリックス戦で「2番・DH」で起用され、7月2日にはプロ入り初となる猛打賞を記録。さらに2日後のソフトバンク戦では、和田毅からプロ入り初本塁打を放った。
結局、この年は自身最多となる55試合に出場し、打率2割5分4厘、3本塁打、19打点という数字を残した。
新庄監督はポジション以外での起用も考えた
「郡司は移籍したから活躍することができた」
「中日にいたら、今ごろまだ二軍暮らしが続いていたかもしれない」
そんな揶揄をされていたものだが、郡司を活躍させたことで、立浪監督と新庄監督の違いが如実に表れた。
立浪監督は「捕手として郡司として通用するかどうか」を見ていたが、新庄監督は「郡司は捕手以外のポジションで活躍できるのか」という視点で判断していた。

実際、2024年シーズンは春季キャンプから郡司をサードで起用した。
期待していた清宮幸太郎が自主トレ中の負傷でサードができなくなったことから、郡司自ら挑戦を熱望していたのがその理由だが、新庄監督は彼のアピールを否定することなく、「サードをやってみようか」と提案した。
その結果、春季キャンプ、さらにはオープン戦でも結果を出し、開幕5戦目のソフトバンク戦で第1号の本塁打を放つと、その後はレギュラーの座を射止めた。
彼がブレイクした一方でこんなことを考える。