放課後や休日を塾や習い事で過ごす子どもたちは多くいる。
しかし、あえて予定を入れない時間を作っていることが大事。そう言うのは、東京・神奈川で民間学童保育施設を運営する島根太郎さん。その時間が子どもの成長を促す機会になるからだ。
著書『子どもの人生が変わる放課後時間の使い方』(講談社+α新書)から、一部抜粋・再編集して紹介する。
子どもの「余白の時間」を守る
私たちの学童保育の行事カレンダーには、意図的に何も予定を入れていない日があります。保護者説明会で「この日は何のプログラムもないんですか?」と質問を受けることがありますが、何もないわけではありません。あえての「余白」の時間です。
今、多くの子どもたちの放課後は、習い事などで余白なく予定で埋められています。

我が子を思う保護者の方々の願いはよくわかります。自分が子どもの頃やってよかったこと、やりたくても家庭の事情でやらせてもらえなかったこと。いずれにしても、わが子には、より豊かな機会を用意してあげたい。
でも、週5日の放課後時間のすべてを塾や習い事で埋めてしまうと、大切なものが失われていきます。