名護市にある元祖ソーキそばの店・我部祖河(がぶそか)食堂。

およそ60年にわたり店を切り盛りしている金城源治さん・95歳と妻の文子さん・97歳が2人で、あるギネス世界記録に認定された。その記録は、厨房に立ち続ける夫婦の絆であった。

世界最高齢の働く夫婦

2024年10月8日、名護市役所を訪れたのは金城源治さん・95歳と妻の文子さん・97歳。夫婦そろって快挙を成し遂げたことを渡具知(とぐち)市長に報告した。

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渡具知武豊 名護市長:
我部祖河食堂さんの誇りでもあり、名護市の誇りでもあります

金城文子さん:
感無量ですね

金城源治さん:
本当にありがたく、感謝・感激です。120歳くらいまでやるんじゃないですかね

2人合わせて192歳。ソーキそば発祥の店・我部祖河食堂を営んでいる源治さんと文子さんは「世界最高齢の働く夫婦」として、このほどギネス世界記録に認定された。

金城文子さん:
本当にびっくりですよ、自分たちも

金城源治さん:
気持ちさえ若く持って、頑張ろうと気持ちでやれば、いくつになっても歳は関係ないです

1966年の創業以来、二人三脚で歩む

元々は精肉・鮮魚店を営んでいた源治さん。

売れ残ったソーキを活用したいと思いついたのが、沖縄そばの上に乗せる「ソーキそば」だった。

1966年の創業以来、おいしいソーキそばで人々を笑顔にしたいと二人三脚で歩んできた。

金城源治さん:
たまに喧嘩する

Q.たまに喧嘩するんですか?

金城文子さん:
喧嘩はするよね、長年なるもんね

仲良く厨房に立つ二人がつくる熱々のソーキそばは、多くの人々に親しまれている。

常連客は…
「麺の歯ごたえもいいし、何と言ってもソーキの味付けが最高」
「大好きだしよく食べるよね」
「おいしい。とってもおいしい。やわらかい、味が。麺もおいしい」
「(我部祖河食堂で)バイトしていました。現役でずっとキッチンに立っていて、みんなが休んでって言ってもずっと立っていたので、すごい元気だと思います」

男性客:
1位です。量が多いのが好きなので

Q.ちなみにサイズは何ですか?

男性客:
特大です。野菜そばの特大です

子ども:
麺がモチモチしていておいしいです

Q.きょうは何を食べている?

子ども:
焼きそば

「おいしい」と喜ぶお客さんの声や笑顔が二人の元気の源だ。

金城源治さん:
おいしかったです、ありがとうございますとお礼を言われるときは何とも言えない

金城文子さん:
お客さんが喜ぶこと、おいしかったと言ってくれることが一番うれしいですよ

金城源治さん:
目標は別にないんですが、あと20年できる

金城文子さん:
子どもたちがやってくれるから、それがありがたいです。継いでくれるから

2人が作りあげてきた味を守る娘の田畑ユカリさんは、両親の働きぶりには頭が下がる思いだ。

金城夫妻の娘 田畑ユカリさん:
親孝行という言葉がありますけど“子供孝行”というか。そんな感じです。週1回の月曜日が定休日なので、休み以外は働いているんですよね。真似できないというかすごいなと。喧嘩しながら仲良くやっています

父の源治さんはユーモアがあり、とても明るくいつも笑っており、母の文子さんはそれを支える形のため、文子さんなしでは金城家はやっていけなかったとのこと。

金城夫妻の娘 田畑ユカリさん:
全てを握っているのは母。ちょうどいいバランスです

金城源治さんと文子さん。2人合わせて192歳。これまで大きな病気もなく共に働き続け、最高齢の記録を更新し続けている。

金城源治さん:
何十年もやっていますが、味がまずいというのは聞いたことがない

金城文子さん:
「まだまだ頑張っていますね」とお客さんが声掛けてくるときはうれしいですね。スープはいつも熱々に。冷たくするのが一番味が違うから、いつもアチコーコー(熱々)にゆがいて、出していますよ

源治さんと文子さんは、これからもアチコーコーの心と絆でおいしいソーキそばを届けていく。

(沖縄テレビ)

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