一方で、他人に指示命令されるとやる気が下がりやすい、ということも行動科学の研究でわかっています。
指示命令されて嫌な気分になりながらやるのを避け、実行意図を発揮できるように仮でもいいので自分で「期限」を具体的に決めてみましょう。
期限を決めることで、緊急性を低→高にシフトさせ、優先順位を上げることができます。いわば自分で、やり遂げる環境を整えるイメージです。
定めたタスクや期限を宣言してみる
【STEP3:「一貫性の原理」を活用する】
人には他人に何かを宣言したり、約束したりするとそれを遂行したり守りたくなる、つまり一貫した態度を貫き通したくなる「一貫性の原理」という心理が働くと言われます。
この心の働きを利用し、自分で定めたタスクや期限を誰かに宣言することで、やり遂げる力を高めることができます。

また、宣言する相手には、期限だけでなく「その結果、どのような他者貢献をもたらしたいのか」という思いも伝えると、宣言の効果、つまり絶対にやり抜こうという強制力が高まります。
他者貢献とは、例えば、他の営業メンバーの手間を減らすとか、クライアントの利益やベネフィットを増やすといったことです。期限だけでなく、それを行う目的や他者への貢献を明確にすることで、そのタスクの緊急性と重要性を同時に高めることができるのです。
ただし、宣言をするときには注意も必要です。宣言って勇気がいりますよね。宣言することは、ある意味、約束(コミット)することになります。