ずらりと並んだ巨大な水槽。
その中に入っているのは・・・「あおさ」だ。

マルコメ・松島大二朗さん:
(あおさの生産量が)危機的な状況であると。本当にこれはしっかり守っていかなきゃいけない。
みそ汁の定番「あおさ」。
近年、地球温暖化により、その収穫量が減り続けている。
そこで、“あおさを増やし”、“地球温暖化を食い止める”。

そんな世界初の研究を行っているのが、みそメーカー「マルコメ」の松島大二朗(まつしま・だいじろう)さん(33)。

松島大二朗さん:
あおさも植物と一緒で光合成を行います。あおさが増えたことによって、それだけCO2の吸収につながりますので、(あおさが)増えれば増えるほど、(CO2)削減の期待は大きくなる。

そのために作ったのが、あおさの陸上養殖施設だ。

あおさに必要な養分を人工的に合成する世界初の技術を駆使して、みそ汁の具材に使われる「あおさ」の“陸上養殖”に成功した。
松島大二朗さん:
養殖の期間を短くしたり、遮光をしたり、外の環境(海上)ではできないことをやりながら、収穫量を安定させることができる。

陸上で育てることで「あおさ」の生産を安定化し、さらにより多くの二酸化炭素を減らすことができる養殖方法だ。
学生時代は植物の生態系を研究していた松島さんは、入社1年目で、このプロジェクトに大抜てきされた。
そこから8年間、“日本の食も環境も守りたい”と研究を続けてきた。

松島大二朗さん:
この陸上養殖技術自体は、あおさに限らず、いろんな海洋資源を守る1つの技術になるかなと思いますので、こういった技術を転用できるようなことを目指して、日々活動していきたいと思っています。
あおさの陸上養殖を通じて、地球温暖化を食い止める松島さんの研究はあすも続く。
(「イット!」9月27日放送より)