クマの目撃が相次いでいる。長野県は、2024年はドングリなどの木の実が一定程度「実る」と予想されるとし、「秋から冬にかけては大量出没の可能性は低い」との見通しを発表した。ただ、2024年は人身被害も相次いでいることから引き続き警戒を続ける。

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クマ目撃 8月末までに1094件

2024年度、目撃が相次ぐクマ。8月末までに1094件と前の年の同じ時期を大幅に上回り、人身被害も10件11人発生している。

県は特に目撃が多い県内5つの地域に対し、10月14日まで「警報」を発令し警戒を続けている。

ツキノワグマ出没警報
ツキノワグマ出没警報
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「(クマが)ひっかいたような跡があるな」

こう話すのは、猟友会の1人。

女性2人が相次いで襲われる被害も

9月30日、松川村で県の職員や警察、猟友会、市町村職員が出没の際の対応を確認した。

県の職員や警察、猟友会、市町村職員が出没の際の対応を確認(松川村)
県の職員や警察、猟友会、市町村職員が出没の際の対応を確認(松川村)

村では9月5日、里地にクマが出没。女性2人が相次いで襲われ大けがをした。

その後、クマは猟銃で「緊急捕獲」されている。

クマの足跡(9月5日)
クマの足跡(9月5日)

当時の対応を振り返りながらあらためて、役場、猟友会、警察など関係機関への通報体制を確認、また「緊急捕獲」する場合に「民家が近くにない」などどういった状況であれば猟銃が使えるかを確認した。

松川村役場の市川誠一さんは「連携体制をあらかじめ確認しておくのも、非常に重要なことだと今回の件で改めて痛感した」と話した。

引き続き警戒を

警戒が続く中、県はエサとなるドングリなどの木の実の今年の状況を発表した。県内全域で一定程度、実ることが見込まれ、「秋から冬にかけてはエサを求めて里地に大量出没する可能性は低い」との見通しを示した。

資料 
資料 

北アルプス地域振興局林務課の藤沢淳一課長は「堅果類の豊凶も地域によって差があるので、対策の方はしっかりとらないといけないと考えている」と話し、引き続き警戒を続けるとしている。

(長野放送)

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