余った食材を調理して生活が苦しい人々に届けているマット・ジョズウィアックさん。
「ニューヨークは物価が高いから私も賄いや残り物を持ち帰って生活していました。14~15年間レストランで働いていたけど、どこも食材がたくさん余ってどうしようもなかった。そこで『新たな活用法はないか?』と考えるようになったんだ」
食事はおいしく完璧に
ヨーロッパやニューヨークの高級レストランで働いていた元料理人のマットさん。
この記事の画像(7枚)2017年にスーパーやレストランで余った食材を集めて調理し、生活に困窮する人たちに無料で配る活動「Rethink Food」を始めた。
こだわっているのは料理の質。
三ツ星レストランから届いたアスパラガスは一級品。「厳しい生活でも最高の味に触れる機会を」との思いから、レストランレベルの料理を提供している。
総料理長のケンさんは「マッシュドポテトにはでんぷんが入ったジャガイモのゆで汁を少し使うことで、再加熱した時に硬くなるのを防ぐんだ」と調理のポイントを明かしてくれた。
塩分は控えめにして、代わりに香味野菜やハーブで風味を加える。
肉や魚は8割方火を通し、配る直前に再加熱。シェフの思いとアイディアが詰まった料理はこれまでに2600万食以上が提供された。
利用者は「種類も多くて全部おいしい。来るのが楽しみ」と話す。
マットさんは「食事はおいしくて完璧でないといけない。必要な人たちにとっては年間何千ドルもの食費が浮くことになる。
生きることは大変だから、ニューヨークに住むのが少しでも楽になる手助けをしているんだ」と優しい笑顔で語った。
NPO団体 Rethink Food
https://www.rethinkfood.org
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