夏の甲子園の初戦に臨んだ新潟産大附属。2017年に全国制覇の経験もある埼玉代表・花咲徳栄に逆転勝ちし、新潟県勢7年ぶりの勝利をあげた。また、新潟県勢で初出場校が初勝利を挙げるのは、40年ぶりの快挙だ。
初の甲子園で“花咲徳栄”と対戦
8月9日の第1試合で埼玉代表の花咲徳栄と対戦した新潟産大附属。
地元・柏崎市で開かれたパブリックビューイング会場には、200人以上が駆け付けた。柏崎市の高校として初めて夏の甲子園に出場した産大附属ナインに市民もエールを送る。訪れた女性は「相手はすごく強いと思うがみんなで協力して頑張ってほしい」と話す。
この記事の画像(7枚)産大附属の先発はエース宮田。初回は三者凡退に抑えた宮田だったが、2回裏、花咲徳栄のプロ注目の4番・石塚に左前安打を打たれる。その後、石塚の盗塁などで3塁に進められると、犠飛で先制点を許す。
追いつきたい産大附属は4回表、3番高橋、6番中村の安打で2死1・3塁のチャンスを作るが、ここは最速148キロ右腕・花咲徳栄のエース上原を前に得点することができない。
148キロ右腕から11安打 7回に勝ち越し
それでも6回表、先頭の4番多田が左前安打で出塁し、内野ゴロなどで3塁に進むと、7番千野が左中間への適時2塁打を放ち、同点に追いつく。
そして6回裏、5回まで花咲徳栄打線を1失点に抑えた宮田に代わり、田中がマウンドへ。田中は2番目黒に安打を許するも、続く3番生田目を併殺打に打ち取り、4番石塚も三飛に抑え、無失点に抑える。
すると7回表、2死3塁のチャンスを作ると、4番多田が三遊間を破る適時打を放ち、勝ち越しに成功する。
打線が上原から11安打を放った一方で、田中は花咲徳栄打線に的を絞らせず、9回までわずか1安打に抑える好投を見せ、最後の打者を中飛に打ち取り、試合終了。
初出場校の初勝利は40年ぶり!
全国制覇の経験もある強豪・花咲徳栄を2-1で下し、県勢としては40年ぶりとなる初出場初勝利を挙げた。
パブリックビューイングに訪れていた柏崎市民も「やったーって思いました。うれしい」「感動して涙が止まらなかったんですけど、みんな頑張っている姿を見てこちらも元気をもらいましたし、次も頑張ってほしい」と笑顔を見せた。
柏崎市の櫻井雅浩市長は「次もそれぞれの“信じる力”で激戦を突破してくれると思っている。期待しています」と話した。
「歴史を変える」快進撃続く
破竹の勢いで新潟大会をノーシードで勝ち上がった産大附属。舞台が甲子園に移ってもその快進撃が続いている。
平野翔太主将は「新潟は、令和に入ってから勝利がなかったということで、自分たちが勝って歴史を変える、そして監督を甲子園での勝利監督にするというのはずっと言っていたので、そのような目標というか達成できたというのはすごい嬉しい」と勝利を喜んだ。
2回戦は春の近畿王者・京都国際
2回戦で対戦するのは、春の近畿大会を制した京都国際。春のセンバツ甲子園にも出場した強豪だ。吉野公浩監督は「うちはとにかく食らいついて行くだけなので、またきょうのように攻める姿勢を忘れずに、どんどん果敢に相手に向かっていきたい」と意気込んでいる。
新潟産大附属の勢いは止まらない。
(NST新潟総合テレビ)