パリ五輪、レスリング女子53キロ級に出場する藤波朱理選手(20)。

五輪を3連覇し、“霊長類最強”とも呼ばれたレスリング界のレジェンド吉田沙保里さんの持つ、公式戦119戦を上回る133 連勝でパリに乗り込みます。

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今回が五輪初出場となる藤波選手を間近で支えるのが、父でありコーチでもある藤波俊一さんです。

藤波朱理選手:
父がいなかったらレスリングにそもそも出会えていないですし、今までずっとそばに見てくれていた存在ということで。

現役時代はトップレスラーだったという俊一さん。藤波選手は、そんな父の背中を見ながら育ちました。

4歳からレスリングを始めると、俊一さん指導の下、メキメキと力をつけていきます。
そして、藤波選手の大学進学を機に父が、一大決心。

藤波朱理選手の父・俊一さん:
お父さんはもう全面的にパックアップ。教職を辞めてでも協力をしたいと。
本人も五輪という目標が出てきた、本人が出たいと言うから、それじゃあお父さんも一肌脱いで覚悟していこうかと。

高校の教員を早期退職、藤波選手と共に上京し、アパートで2人暮らし。
日体大のレスリングコーチとして、藤波選手を全面的に支えることになったのです。

藤波朱理選手:
一人でも多くの方の心を動かせるような心に残るようなレスリングを、パリ五輪の舞台でして、たくさんの人に恩返ししたいと思っています。

強豪相手に圧倒的な強さを見せ決勝進出

親子でつかみ取ったパリへの切符。
試合が始めると、そばでは俊一さんがコーチとして大声で指示を送ります。

レスリング女子53キロ級準決勝 藤波朱理選手(左)と中国の龐倩玉選手(右)
レスリング女子53キロ級準決勝 藤波朱理選手(左)と中国の龐倩玉選手(右)

初戦から2022年世界選手権優勝・アメリカのドミニク・パリッシュ選手にあたるなど、強豪が続く中、初戦・2回戦・準決勝と圧倒的な強さで勝利し、連勝記録を136勝まで伸ばしてメダルを確定させました。

準決勝が終わった後、藤波朱理選手に笑顔で話しかけていた俊一さん。

――最後にどういう景色を見たいですか?
藤波朱理選手の父・俊一さん:

いやもう、てっぺん見たいねここまで来たら。決勝の相手も1回2回…4度目になるのかな?去年の世界選手権でも戦っていますしね。もう、カデット(U17)時代からのライバルですから。頑張って勝ちたいと思っています。

頂点まであと1勝。新たな、“霊長類最強”の伝説が始まります。
(めざまし8 8月8日放送)