夏の疲れには、この季節ピークを迎える強力な紫外線の存在が大いに関わっている。肌の日焼けだけではない。「目」への紫外線の影響がそれ以上に大きいのだ。
その対策として「まばたき運動」は、修復作用のある涙の量を増やしてくれる。
伊藤医院(さいたま市)副院長で眼科医の有田玲子さんにその運動の方法と、もう一つの紫外線予防「サングラスの基準」を聞いた。
目から脳に紫外線ダメージが届く
「目はいわば『脳の一部』なのです」と有田さん。
目と脳は、眼球の奥にある網膜から視神経を通してつながっている。そのため目が紫外線ダメージを受けると、そのまま脳へ伝わってしまうという。

脳が受けた紫外線ダメージは、呼吸や血流などの生命維持と関係の深い「自律神経」や、筋肉を動かす「運動神経」にも伝わり、ダブルの意味で全身の疲れが発生してしまうのだ。
涙が目を守ってくれる
サングラスなどから紫外線を浴びないようにすることも大切だが、眼球を覆う「涙」の量を増やしてガードすることも非常に大事だ。
栄養がたっぷり含まれている涙には修復効果もあり、紫外線を浴びる目やドライアイなど病気も防いでくれる。
「パソコンやスマートフォンの画面に集中するとまばたきの回数が通常の4分1以下になるともいわれます。これが続くと、まばたきする筋肉が衰えてさらに減ってしまう。悪循環です」