コーセーによる環境支援プロジェクトで、大谷選手らが参加するチャリティーオークションがスタートする。
売り上げは、サンゴの保全・育成活動に寄付される。
専門家は、企業がSDGs(持続可能な開発目標)の社会課題解決を利益につなげるには、長期的な視点で顧客づくりが重要だと述べている。

コーセーSDGs活動をアスリートが応援

日本のトップアスリートとともに、SDGsに取り組む。

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ドジャース・大谷翔平選手:
僕、大谷翔平は、雪肌精”SAVE the BLUE”を全力で応援しています。この青いボトルが青い地球を守ります。

大谷選手のユニフォーム
大谷選手のユニフォーム

大谷選手ら、トップアスリートがサイン入りグッズを提供するチャリティーオークションが、27日午後2時から始まる。

売り上げは、コーセーのスキンケアブランド「雪肌精」が展開する環境支援プロジェクト”SAVE the BLUE“のサンゴの保全・育成などの活動に寄付される。

オークションには大谷選手のほか、フィギュアスケートの羽生結弦さん、バレーボール日本代表の高橋藍(らん、高は“はしごだか”)選手、ブレイキン日本代表のShigekix(シゲキックス、半井重幸)選手が参加する。

パリ五輪ブレイキン日本代表・Shigekix(半井重幸)選手:
僕が"SAVE the BLUE"活動に参加することで、少しでも輪が広がり、環境保全につながっていくことを願っています。」

SDGsをビジネスにつなげる長期的視点

「Live News α」では、デロイト・トーマツ・グループの松江英夫さんに話を聞いた。

海老原優香キャスター:
ーー各企業、積極的にSDGsに取り組んでいますよね?

デロイトトーマツグループ執行役・松江英夫さん:
SDGsは企業の間で浸透し、ビジネスにひも付けた取り組みが増えています。全国1万社以上を対象にしたある調査では、SDGsに積極的な企業数は増加傾向にあり、中小企業では2020年時点では2割強でしたが、2023年には5割まで増加しています。   

一方で、多くの経営者の悩みは、SDGsの社会課題解決を企業の利益につなげることです。社会課題は複雑で、ステークホルダー(利害関係者)の範囲も広く、利益を生み出すには時間がかかるからです。

海老原キャスター:
ーーそうした悩みを解決するには、何が必要なんでしょうか?

デロイトトーマツグループ執行役・松江英夫さん:
SDGsをビジネスにつなげるには、長期的な視点に立って、「将来の顧客づくり」ととらえることがポイントです。

自社を取り囲むステークホルダー(利害関係者)の解像度を上げて、将来どの層が顧客になり得るかを見極めて、資金や人材を投入して関係性を築くことが、最終的には企業の利益に結びつきます。

企業のSDGsで将来の顧客づくりに注力

海老原キャスター:
ーーすでに始めている企業も多いのでしょうか?

デロイトトーマツグループ執行役・松江英夫さん:
例えば、ある製薬企業では、新興国に対して、5年間にわたって薬の無償提供を行ってきましたが、これを現地の所得者層を引き上げる長期投資ととらえ、現地の消費者や医師からの認知や、信頼を得ることを通して、将来の顧客作りに取り組んでいます。   

また、従業員400名規模の中小のランドセルメーカーは、商品開発時にSDGsを意識した植物由来レザーや、廃棄素材を使う「エシカルランドセル」を、感度が高い若い世代に訴求する取り組みによって、将来、若い世代が子どもを持つ際に、ランドセル購入の顧客になるような関係づくりを行っています。

海老原キャスター:
ーー“先の先”を見据えた顧客作り、ということなんですね?

デロイトトーマツグループ執行役・松江英夫さん:
これからは長期的な視野に立った「将来の顧客づくり」としてSDGsに取り組むことで、社会価値と経済価値の好循環を生む展開に期待します。

海老原キャスター:
私たちが手に取る化粧品も、プラスチック製の箱から紙の箱に改良していたり、容器のコンパクト化、詰め替え型など環境に配慮された変化に気づくことはありますよね。
人にも地球にも優しい製品を使っていきたいですね。
(「Live News α」7月26日放送分より)

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