夏に特に気になる汗。

汗のにおいが気になる体の部位はどこかを尋ねたアンケートでは、「脇の下」との回答が7割以上を占め、大きく他の部位を引き離している。

ただ、この脇のにおいは人によって色々あることをご存じだろうか?

実は、このにおいを分析すると、「ミルクタイプ」や「酸タイプ」、「カレースパイスタイプ」など、印象的な7タイプの要素に分けられるのだ。

脇のにおいを解明して分類した化粧品メーカーのマンダムに話を聞いた。

7タイプが混ざりあい独特の脇のにおいに

7タイプは以下の通りである。

・ミルクタイプ
・酸タイプ
・カレースパイスタイプ
・カビタイプ
・蒸し肉タイプ
・生乾きタイプ
・鉄タイプ

同社の臭気判定士が中心となり、直接被験者の脇のにおいをかいで、傾向をまとめた結果、7タイプに分類されたという。このにおいの違いは、何か特定の物質によるものではなく、体の表面上の常在細菌のバランスや汗の量、皮脂の量など環境や体質要素が複合的にかけあわさって生まれている。

脇のにおいをかぐ実験の様子(提供:マンダム)
脇のにおいをかぐ実験の様子(提供:マンダム)
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そして、それぞれの人の脇のにおいは、1人1タイプというわけではなく、「ミルクタイプ」と「酸タイプ」と「生乾きタイプ」など、これら7タイプのうちの複数種類のにおいが混ざりあって構成されている。

日本人男性に多いのは「ミルクタイプ」

日本人男性の脇のにおいで、1番大きな存在割合だったのは「ミルクタイプ」(43%)。甘い乳製品のクリーミーなにおいで、よく「赤ちゃんのようなにおい」などと言われるのだという。

その後、すっぱいにおいの「酸タイプ(17%)」、スパイシーなにおいの「カレースパイスタイプ(17%)」と続き、この3つのにおいで約8割を占めている。

イラスト:さいとうひさし
イラスト:さいとうひさし

取材時に酸タイプ、カレースパイスタイプのにおいをそれぞれかいでみたが、カレースパイスタイプのにおいは、より強く鼻に残り個人的には臭いと感じた。

実際、「カレースパイスタイプ」をメインにもつ男性は、他の「ミルクタイプ」や「酸タイプ」に比べて、におい強度が強いという結果も出ているという。

そんな脇のにおいについて、特に注意したいのが10代~20代の男性。

というのも、この脇のにおいのタイプについて、男性は年代で存在割合が違うためだ。

「カレースパイスタイプ」の存在割合は、10代~20代が1番高く、30代以降になると減少していく。つまり、男性の脇のにおいの強度は、10代~20代が1番高く、30代以降は減少する傾向があるというわけなのだ。

性別で脇のにおいに違い“アリ”

一方の女性は、男性と同様に「ミルクタイプ」(55%)の存在割合が一番大きい。

イラスト:さいとうひさし
イラスト:さいとうひさし

ただ、「カレースパイスタイプ」(7%)や「酸タイプ」(5%)の存在割合は、「カビタイプ」(10%)や「蒸し肉タイプ」(9%)よりもさらに少なく、男性と女性で脇のにおいに違いがみられた。

また、女性の場合は、特ににおい強度の年代による変化は見られない。

こうした脇を含めた体全体の汗臭は、特に新陳代謝が活発な10代半ば~20代半ばがピークで発生するものの、30代以降もほぼ一定の指数で推移するにおいなので、徹底したケアは必要だ。

では、どうしたら、こうした汗にともなう不快なにおいを発生させずに済むのか。最適な汗臭ケアについて、別記事で紹介する。

データ出典:マンダム「汗とにおいに関する実態調査」(調査:2023年9月)

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