2024年4月に人口戦略会議が「消滅可能性自治体」を公表した。福島県では59市町村のうち33の市町村が、2050年にかけて子どもを産む世代の女性が半数以下となるとして「消滅する可能性」がある、と位置付けられた。一方「消滅可能性なし」とされている自治体でも様々な対策が行われていた。
人口減少しているが消滅可能性なし
人口およそ2900人の福島県柳津町。10年前と比べ800人ほど減少したが「消滅可能性のない」自治体の一つとされていて、福島県内では柳津町と磐梯町の2つの自治体だけが2050年までに「若年女性の割合が増加する」と予想されている。
この記事の画像(8枚)移住者の誘致で人口減少に歯止め
「赤べこ伝説発祥の地」柳津町で、赤べこ工房を営む伊藤千晴さんは、町の景色にほれこみ2019年に群馬県から移住してきた。
「役場から、いい空き家があったら改修の補助金を使ってぜひ活用してみてと言われている」と話すように、空き家の改修費用など町で暮らすための支援が充実し「移住者の誘致」への町の気合を感じている。
伊藤さんは「都市部から別の居住を見つけたいと考えている人にも、知ってもらう機会があれば私みたいに町を好きになって移住してくれる人が増えると思う」と話した。
子育て支援で消滅可能性を回避
2024年1月に男の子を出産した柳津町に住む二瓶円香さんは、出産祝い金やチャイルドシート補助金、保育料の無料化と手厚い支援が子育てを後押ししていると感じている。
「町の人たちも助けてくださったりしているので、子育てしやすい地域だなと感じています」と二瓶さんはいう。
福島県 2050年には50万人減少
福島県の人口は、2024年4月1日時点で約175万人。10年前と比較すると、15万人ほど減少している。このうち、65歳以上の高齢者は3分の1を超えていて、2050年には福島県の人口がさらに50万人ほど減少するという推計もある。
人を呼び込み新しい命を支える。人口減少対策が急がれる。
(福島テレビ)