神戸市によると王子動物園のパンダ「タンタン」が死んだということだ。
国内最高齢の28歳。人間でいうと100歳に近いおばあちゃんだった。
ジャイアントパンダのタンタンが神戸にやってきたのは、2000年。 中国から雄のコウコウとつがいでやってきた。

当時、阪神淡路大震災で傷ついた街を元気づけようと、神戸市などがパンダの誘致に乗り出した。タンタンの来日によって、王子動物園は連日、多くの人でにぎわった。

長らく王子動物園の1番の人気者だったタンタン。 しかし、2021年、心臓に病気が見つかり、体調を安定させるため、長らくお客さんの前には出ていなかった。
飼育員の梅元良次さんと吉田憲一さんは、常に「タンタンファースト」。 病気になってからは食欲も減り、寝ていることが多くなったが、それでも、大好きだった笹をいつでも食べられるよう準備するなど、24時間態勢でタンタンのケアをしていた。また、自分たちしか見ることができないタンタンの姿をSNSのXに投稿していた。
タンタンは当初、2020年に中国へ返還される予定だったが、新型コロナの感染拡大や心臓の病気により、これまでに4回延長。2024年12月末まで返還の期限を延長することになっていた。
タンタンは、3月13日から液体の流動食も食べられなくなり、ほとんど寝ている状態が続いて、投薬も難しくなったということだ。
そして、3月31日午後11時56分、心臓疾患による衰弱で息を引き取った。

天国に旅立ったタンタンは、24年間、神戸市民はもちろんのこと、多くの人たちに愛されていた。