ロサンゼルス・ドジャースを解雇された水原一平氏が、大谷選手からの送金をめぐって、説明を修正した。
答えが突然変わったと現地ジャーナリストが証言した。
開幕第2戦に水原氏の姿なく
開幕シリーズは1勝1敗。
約1週間に及ぶ韓国滞在を終え、先ほどロサンゼルスに帰還したドジャース・大谷翔平選手。

真夜中の韓国・仁川(インチョン)国際空港に現れたその様子は、目が心なしかいつもよりも大きく見開かれているように見えた。これは試合直後の高揚感だけなのか。
21日の開幕第2戦。20日まで大谷選手のかたわらにいた水原一平元通訳の姿はなく、代わりにいたのは、ドジャース時代の前田健太投手の通訳を務めたウィル・アイアトン氏だった。
違法賭博に関与したうえ、大谷選手から大規模な窃盗をした疑いが報じられ、 ドジャースを解雇された水原氏。

アメリカのメディアによると、その水原氏について、日本の国税庁にあたるIRS(内国歳入庁)が犯罪捜査に着手していることが新たに明らかになった。
水原氏を直接取材した記者は…
一連の騒動が発覚して以降、公の場から姿を消した水原氏。

FNNは、この件で水原氏本人を直接取材したスポーツ専門チャンネル「ESPN」のトンプソン記者に話を聞くことができた。

── いつ水原氏に取材したのか?
ESPN・トンプソン記者:
韓国時間ですと、(20日)午前中の試合開始前、われわれ(アメリカ東海岸)にとっては、(19日)火曜日の深夜でした。
水原氏と大谷選手、ドジャースの選手たちは、球場に向かう準備をしていました。

開幕戦が行われた20日の午後2時半ごろ、 大谷選手とともにホテルのロビーに現れた水原氏。
この数時間前には、トンプソン記者からの“追及”を受けていたことになる。
ESPN・トンプソン記者:
(水原氏への)インタビューは90分に及びました。

水原氏は、スポーツ賭博や総額約7億円の借金などを否定しなかったという。
そして、大谷選手の口座からブックメーカー側への送金について、この時の水原氏の説明は…

ESPN・トンプソン記者:
彼(水原氏)がお金を工面してほしいと言うと、大谷選手はあまりいい反応はしなかったと。
それでも(大谷選手は)、「(水原氏を)助けてあげる、払ってあげる」と言ったそうです。
こうして、トンプソン記者による水原氏への90分に及ぶインタビューが終了。
こうした中、ドジャースの開幕戦終了後には、大谷選手の代理人弁護士が「水原氏による大規模な窃盗被害に遭った」と声明を出すに至った。
2回目のインタビューで答えが一変
これを受け、トンプソン記者が再び水原氏に電話すると、その口ぶりが大きく変わったという。
ESPN・トンプソン記者:
私は、水原氏に「何が起こったの?」と聞きました。
でも彼は、1回目のインタビューとはまったく違い、詳細を話してくれなくなりました。

だから私は聞いたんです。「あなたは私にうそをついたの?」と。
そしたら彼(水原氏)は、「そうだ」と。
“大谷選手自身が送金の操作をした”としていた最初のインタビューから答えが一変。

2回目の取材で水原氏は、“送金について、大谷選手は一切知らない”と、説明を大きく修正したという。

トンプソン記者が複数の情報源に確認したところ、開幕戦のあとに、ドジャース幹部も参加したミーティングが開かれ、大谷選手は、ここで初めて送金の事実を知ったという。
今後、水原氏本人が、自ら説明を行う日は来るのだろうか。
(「イット!」3月22日放送より)