東京・武蔵野市の井の頭自然文化園で、夏の風物詩となった“溶けリス”が登場した。35℃の猛暑の中、木の上や地面で体をぺたんと伸ばすリスの姿は来園者たちを魅了…。リスのこの行動は、効率よく体温を下げるための生存戦略だという。雨で気温が下がると、リスたちは元気に走り回った。
猛暑恒例!ぺたんと“溶けリス”
東京・武蔵野市の井の頭自然文化園で8月8日正午頃、猛暑の中で2025年も“あの姿”が確認された。

園内の動物園では、リスが木の上でぺたんと寝そべっていた。さらに地面でもぺたんと寝ており、まるで暑さでリスが溶けているようだとSNSで話題となった“溶けリス”。
動物園を訪れていた親子も、「あそこの上にもいるよ。ほら見える?」「遊ぼ~」と話しながら、話題のリスを見物していた。

8日、東京の最高気温は35℃。園内には日陰に集まるサルやミストを浴びるヒツジなど、暑さをしのぐ動物たちの姿が多く見られた。

中でもユニークな姿をみせていたのが、“溶けリス”たちだった。溶けたまま目を閉じた、“溶け寝”のキュートすぎる姿に来園者も釘付けに…。
リスを見ていた父親と母親は、「ペタッと夏だから暑いんですかね」「かわいいですね」とコメントし、微笑ましそうに見つめていた。一方、長いレンズのカメラでリスを撮影する男性の姿もみられた。
リスのかわいい“溶けた姿”…実は生存戦略
リスの飼育担当者によると、暑い時期、この行動は野生のリスにも見られるという。

木の上や地面などの冷たい場所で体を伸ばすことで、効率よく熱を発散できるのだという。かわいい姿は、実は生存戦略だったのだ。

しかし取材中、“溶けリス”たちに異変が起きた。突然、大勢の“溶けてないリス”が現れ、走り回り始めたのだ。
その理由は、雨が降って一時的に気温が下がったためだった。

飼育担当者は「涼しくなったから、そういう姿勢を取らなくて良くなった。活動しやすくなったという感じですね」と説明した。
暑い時期特有の“溶けリス”は9月頃まで見られる可能性があるという。
(「イット!」 8月14日放送より)