19日午前、ケンタッキーフライドチキン社は公式アカウントで、1枚の写真とともに、39年前に大阪・道頓堀川に投げ込まれ、奇跡の生還を遂げた、あの「カーネル・サンダース」を供養して廃棄したことを報告した。

【動画】『おかえり!カーネル』 オリジナルチキンとともに供養 阪神タイガースの「アレ」を見届け雲の上へ
■「#さよならカーネル」ケンタッキーフライドチキン社が報告

ケンタッキーフライドチキンのSNS:#さよならカーネル、道頓堀川から奇跡の生還を果たして以来、幸運の象徴として15年間、私たちを笑顔で見守ってくれていた「おかえり!カーネル」ですが、この度、人形納めしてきました。

Q.カーネル・サンダース像が道頓堀に投げ込まれて…
街の人たち:はい、知っています
Q.住吉大社に奉納された
街の人たち:えー!本当ですか。供養!?そうなんや
■数奇な運命 24年後に引き上げ「おかえり!カーネル」と名付けられる

もともと、道頓堀店に飾られていた「おかえり!カーネル」の数奇な運命が始まったのは、1985年。阪神タイガースが21年ぶりのリーグ優勝を果たしたその夜に一部のファンにより、道頓堀川に投げ込まれた。
その理由は、当時、タイガースで大活躍していたバース選手に似ていたからとか…

川底に沈むこと24年。奇跡的に川底から引き揚げられ、「おかえり!カーネル」と名付けられた。
その後「幸せの象徴」として、多くの人に愛されたが、タイガースの低迷が続き、「カーネルの呪い」と言われたことも。

しかし、ついに2023年、阪神タイガースの日本一を見届けた。
日本KFCホールディングス広報課・中川純一さん:一緒に思い出していただけることは非常にうれしく思っています。カーネルも天国で喜んでいるんじゃないかと思います。
■老朽化が進み…オリジナルチキンとともに住吉大社に奉納

川底に投げ込まれて40年近く。老朽化が進み、これ以上の保管が難しいという理由で、3月8日、奉納された。
住吉大社で行われた神事では、お神酒だけでなく、オリジナルチキンも奉納され、ケンタッキーの関係者らがカーネル像との別れを惜しんだ。
日本KFCホールディングス・中嶋祐子常務:今回お別れとなり、感慨深い。「おかえり!カーネル」に親しみを持ってくれた多くのファンに感謝したい。
■「阪神ことしも優勝」街の人たちから温かい声 次は“アレンパ”頼むで~

街の人たち:よかったね、供養ね、ちゃんと最後まで見届けられて。
(Q.住吉大社のほうで供養されました)
街の人たち:住吉さんやん。アメリカの方なのにね。アメリカの方よね、カーネルさんね。
街の人たち:お供養されたん。どっかに納めたということ?
(Q.住吉大社)なるほど。おさい銭500円しときましょか?
供養してそれで廃棄処分になったら成仏するでしょう。
これでやっとゆっくり寝られるわと思っていますわ。(阪神)ことしも優勝やね。

川底から引き上げられ、多くの人に親しまれた「おかえり!カーネル」は、雲の上へと旅立った。
そして雲の上から「おかえり!カーネル」は、「岡田監督、アレンパお願いしますよ」と声をかけているのかもしれない。
(関西テレビ「newsランナー」 2024年3月19日放送)