日常生活でも使える「推しグッズ」といえばどんなものを思い浮かべるだろう。そんな中で名古屋市交通局が、不要になった駅員や運転士らの旧制服を普段使いできそうなトートバッグとペンケースに作り変え、数量限定で予約販売する。

同局は2022年に市営交通100周年を迎え、制服のデザインを一新した。この際に不要となった旧制服の未使用在庫を使い、オリジナルのアップサイクルグッズとして「トートバッグ」と「ペンケース」に生まれ変わらせたのだ。
トートバッグは、一般職員の制服を使ったものと、交通局の係長級以上にあたる「職制職員」の制服を使ったものの2種類で作成。どちらも制服の腰ポケットをそのままバッグのポケットとして活かしたデザインで、サイズは約33cm×約41cm×約8cm。

一般職員仕様のバッグは制服のボタン2つが片面に付いており、限定150個で4500円(税込)。職制職員仕様はボタンが2つずつ両面にあり、限定60個で5000円(税込)となっている。

ペンケースは旧制服の袖口にあるラインを生かしたデザインで、上腕部のエンブレムを取り付けている。サイズは約8cm×約20cm×約3cmで、限定210個の2500円(税込)。
いずれの商品も1人1個までで、予約は名古屋市電子申請サービスで3月18日まで受け付けている。申し込み多数の場合は抽選となるという。
とても興味深いグッズだが、そもそも制服をトートバッグとペンケースにアップサイクルするアイデアはどこから出たのか? 名古屋市交通局の担当者に聞いてみた。
未使用品の制服をアップサイクルに
――制服を作り変えるアイデアはどこから生まれた?
リニューアルで不要となった旧制服を捨てることなく活用する手段がないか、他の事業者の事例等を調査し比較した結果、旧制服の原型を残したままグッズ化することで、交通局のファンの方にも懐かしんでいただけると考え、アップサイクルという手法を採用することとしました。
――なぜトートバッグとペンケースになった?
幅広いお客さまに、長く普段使いしていただけるような実用性の高い商品を選びました。
――アップサイクルでこだわった点や苦労した点は?
ポケットやボタンなどの制服の特徴を生かしつつ、実用的な商品となるよう、デザインにこだわりました。制服にはサイズが様々あるなか、統一したデザインで作成することに苦労しました。
「このデザインなら普段使いできそう」の声も
――職制職員仕様のトートバッグが一般職員仕様より高い理由は?
職制職員用の制服はボタンが2列のダブルブレストであり、トートバッグにしたときにも付属するボタンの数が一般職員仕様より多くなることから価格差を設けています。
――バッグに使った旧制服は誰かが使っていたもの?
今回のグッズに使用したのは、未使用の在庫です。
――アップサイクルグッズの評判は?
局内外から、「面白い取り組みだと思う」「このデザインなら普段使いできそう」といった声をいただいています。

このようなトートバッグやペンケースであれば、たしかに普段使いできそうだ。今回の試みが好評を集めるようであれば、リニューアルに伴う不用品をアップサイクルする試みはこれからも増えていくかもしれない。