見直しを迫られている静岡県立中央図書館の移転計画。所管する県教育委員会のトップ・教育長の責任を問う声もあがっています。
県教育委員会・池上重弘 教育長:
多大なご心配をおかけしていることに深くお詫び申し上げます
深々と頭を下げた県教育委員会の池上重弘 教育長。6月30日県議会の文教警察委員会で図書館の移転問題について謝罪しました。
JR東静岡駅南口への移転を計画していた図書館建設の総事業費は298億円。このうちの136億円は国の補助を見込んでいました。
しかしその目論見は外れ、交付額は34億円にとどまる見通しに。このままでは県の負担が100億円あまり増える状況になり、計画の見直しが迫られることになりました。
県教育委員会が国からこの連絡をうけたのが2025年1月。国との協議を続けていたものの、県議会の各会派に説明したのは5月19日でした。
見通しの甘さに加え、大型事業の根幹にかかわる状況をなかなか議会に共有しなかった県教育委員会。
6月30日の委員会では計画の見直しで既に執行した約12億円のうち9億円が無駄になった可能性があることも明らかになり、委員からは批判が相次ぎました。
自民改革会議・勝俣昇 県議:
まだまだ事の重要性がわかっていないと感じてならない
自民改革会議・坪内秀樹 県議:
9億円もの大金が無駄になることへの責任をどのように考えるのか回答をお尋ねします
これまでの責任を問われた池上教育長は―。
県教育委員会・池上重弘 教育長:
引き続き私の持てる力を県の教育行政、とりわけ新図書館の整備に向けて生かすことで責任を全うしていきたい
委員会での図書館の移転問題の審議は7月1日も続きます。