薄暗い海の中を進む水中ドローンの映像。能登半島地震後、FNNが撮影した富山湾の海底だ。
カメラは、1月1日の地震で富山湾に津波を発生させた「海底地滑り」の痕跡とみられる段差を捉えた。
そして、地震発生から2カ月以上が経った石川・内灘町では、新たな動きがあった。
生き物の姿なく…最大震度5強を観測した富山
3月5日、富山湾で水中ドローンを使った調査が行われた。

深さ約300m地点に潜ったドローンがまず捉えたのは、角張った石が一面に転がる海底だった。

しかし、本来生息しているはずのウニなどの生物は見当たらない。生物なき海底を進み、次に捉えたのが階段状の段差。

これが地震直後、富山湾に津波をもたらした海底地滑りの痕跡とみられる。
富山大学 立石良准教授:
階段上の地形になっているんですけど、主要な大きい崖の上も滑りやすくなっていて、大きな崖と平行な小さな崖が(海底地滑りが起きると)できる。すごく貴重な映像かなと思います。

地震によって最大震度5強を観測した富山県。この海底地滑りにより、地震発生からわずか3分後に津波が押し寄せたとみられる。
いまだ残る爪痕 “液状化の町”で仮設住宅
地震発生から2カ月以上が経った能登半島。 液状化現象で大きな被害が出た石川県内灘町では、新たな動きがあった。

道の側溝が大きく沈み、アスファルトは粉々に崩れるなど、地震の爪痕が大きく残る内灘町。

住宅の全半壊は1463棟に及び、これまで28世帯51人が避難生活を続けていたが、町内2カ所にできた仮設住宅への入居が6日から始まった。

町内では3月中にも、他の2カ所に仮設住宅が完成する予定だ。
(「イット!」3月6日放送)
この記事に載せきれなかった画像を一覧でご覧いただけます。
ギャラリーページはこちら(13枚)