愛媛県では、過去8年間に「移住」してきた人の数が年々増加している。海外でストリートスポーツとして親しまれる“けん玉”の楽しさや魅力を伝え、愛媛での移住ライフを満喫している夫婦を取材した。

西条市で「ストリートけん玉」の魅力伝える

次々に飛び出す鮮やかなけん玉の技の数々。
私たちが知っているけん玉ではないようにも見えるが、これは、アメリカ式の「ストリートけん玉」と呼ばれるもの。

アメリカ式の「ストリートけん玉」
アメリカ式の「ストリートけん玉」
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宮地浩之さん:
元々アメリカで、はやったんですよ。それが逆輸入的に日本に入ってきたっていう経緯があって

宮地孝子さん:
どんどん新しい技が生まれていって、すごく自由にみんなで遊んでいるところが昔のけん玉とは違うところです

10年ほど前から海外でけん玉遊びが流行し、その流れが日本にも到来。「けん玉」は今や世界共通語となっていて、「ストリートスポーツ」として親しまれている。

技を披露してくれたのは、2年前に東京から西条市に移住した宮地浩之さんと孝子さん夫婦。「けんだまふ~ふ」というユニットで活動している。

「けんだまふ~ふ」というユニットで活動する宮地さん夫婦
「けんだまふ~ふ」というユニットで活動する宮地さん夫婦

インスタグラムにけん玉の動画を投稿したり、毎年広島で開かれるけん玉のワールドカップに出場したりするなど、その技術を日々磨いている。

さらに西条市内で月に1回のペースでイベントを開催し、けん玉の楽しさや魅力を伝えている。

けん玉に挑戦した子どもたちは「自分の知らない技をすることが楽しいです。先生の教え方はわかりやすくてすぐできる」と喜んでいた。

宮地浩之さん:
(子どもは)ちょっと教えるだけですごく上達するので、こっちもやりがいがあるなと思っていつも楽しく一緒にやっています

宮地孝子さん:
けん玉という遊びを通して海外の人もそうですし、子どもからお年寄りの人まで一緒に楽しく遊べるのでそれがすごく良かったなと思います

「コロナ禍」で西条市に移住

2人の本職はデザイナーで、夫・浩之さんは企業のロゴやウェブサイトなどのブランディングデザイン、妻の孝子さんは自然石を使ったアクセサリーのデザインと、製作をそれぞれ自宅で行っている。

そして、自分たちが使うけん玉も実は夫婦で手掛けているのだ。そんな2人が西条での暮らしを選んだきっかけには「コロナ禍」があった。

宮地浩之さん:
お互い田舎暮らしとか、そういった自然がある暮らしって憧れるなみたいな話はしてたんですけども、クライアントさんがリモート対応してくれるようになったり世の中の流れがやっぱ1番大きいかなと思います

週末には、山や川に遊びに行ってキャンプをするなど、アウトドアが大好きな2人は本格的に移住を検討。西条市が行う移住体験にも参加した。

宮地孝子さん:
西条市に移住専門の課があって無料でアテンドして色々案内してくれる。先輩移住者の方で開業されて何かやっている方に引き合わせてもらって、色々お話を聞いたという感じです

宮地浩之さん:
いくつか候補地がある中で、最終的に西条が1番僕たちがやりたい暮らしに合っていると思って決めた

西条に移住して良かったところは、どんなところなのだろうか?

宮地孝子さん:
思いつきで海とか山とか川とか行けちゃうのとか、とにかく野菜とか食べ物がおいしいところだったりとか、あとは自分たちがけん玉のイベントをやったり、何かやりたいことに対してのハードルが東京にいた時よりもすごく「ぽん」ってできるような感じがあってすごくチャレンジもしやすいし、暮らしやすいところが気に入ってます

2人がこれから西条でやってみたいことについて、浩之さんは「愛媛のデザインの仕事がやりたい」と話す。

宮地浩之さん:
仕事だと今、クライアントさんが全部東京とか都心の方になるんで、愛媛のデザインの仕事とかやってみたいなって思ってます

宮地孝子さん:
けん玉とキッチンカーのイベントを通して、けん玉を遊んでくれる人が増えて一緒にワールドカップに愛媛代表みたいな感じで、みんなで参加できるようになったらいいなと思ってます

移住先に西条市が選ばれるポイント

西条市に移住する人は年々増加傾向にあるが、西条市によるとその理由として2つが挙げられる。

石鎚山や加茂川など自然が豊かでアウトドアスポットが多い
オーダーメイド型の移住体験ツアーなどを実施

例えば子育て世帯であれば学校を見学、農業をしたい人は農家を訪ねる、というようなその人が知りたい、見ておきたい場所を見学できるようツアーをカスタマイズできる。
西条市の担当者はこの取り組みで移住後のイメージがしやすくなり、移住者の増加につながっているのではと話している。

(テレビ愛媛)

テレビ愛媛
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