宗教法人「天台宗」の男性僧侶から14年にわたって心理的に支配され、寺に住まわされた上、繰り返し性暴力を受けたと訴える女性が3月4日、会見した。天台宗側から事実関係の聞き取り調査を受けたと明らかにし、涙を流す場面もあったと振り返った。
「逆らえない」寺で繰り返された性暴力
黒い服に身を包んだ女性が訪れたのは、滋賀・大津市にある宗教法人「天台宗」の事務所。
この記事の画像(15枚)50代の尼僧、叡敦(えいちょう)さんは、天台宗の僧侶から14年にわたり性暴力などの被害を受けたと訴えている。
その訴えを受けて4日、天台宗が事実確認を行うため叡敦さんへの聞き取り調査を行ったのだ。
午後4時過ぎ、叡敦さんは会見で「とても大きくて優しい存在だった仏様が、とても恐怖で怖い存在、怖い仏様に変わっていました」と述べた。
叡敦さんは2009年から、四国にある寺の60代の住職から「逆らうと地獄に落ちる」などと恫喝され、繰り返し性暴力を受けたとしている。
被害を公表した2024年1月、叡敦さん側は住職本人の音声を証拠として公開した。そこには「エッチで悩んでいる人がいれば、代わりにお前がエッチしてやらんといかん」と話す音声が記録されていた。
叡敦さんは、この住職を自分に紹介した80代の大僧正についても、繰り返し助けを求めても相手にしてもらえなかったと主張。それらのことを踏まえ、天台宗に2人の僧籍を取り上げる申告書を送った。
約2時間に及んだ聞き取り調査で、叡敦さんは涙を流す場面もあったという。
性的暴行の被害を訴える叡敦さん:
壊れたカセットのように、暴言や言われた言葉が頭の中で常に回っている状態。地獄の修行というものをした人からの言葉というのは、恐ろしいくらい逆らえないものでした。
天台宗は調査結果について、対外的な発表などはしないとしている。
(「イット!」3月4日放送)
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