真面目な人がストレス発散の方法を知らない
ーーストレスの発散の仕方を教えてあげるということですか?
そうです。それを生活習慣の中に組み込むのがプログラムで、案外真面目なサラリーマンの方ってそういう方法を知っている人が少ないんです。
特に痴漢する人っていうのは職場でも家庭でも従順な人が多いんです。
ライフスタイルが職場と家庭だけという枠に当てはまっている事が多く、新しい友達を作っていこうとか、新しいコミュニティとつながろうとか、そういう人がいないし、余裕がないんです。
“仕事と家庭だけ”、そういう人はやはりコーピングスキルが脆弱な方が多いですね。
ーーそういった治療を受けても再犯してしまう人はやはり多いんですか?
実は去年末までに、1116名の方を治療してきましたが、3年間治療を続けている長期継続群の人たちはまだ再犯していません。
ただ1116名のうちおよそ半数の方は1回の受診で来なくなります。このクリニックでの治療に強制力はないですから。わざわざ自分で保険証を持って「痴漢をやめたいです」ってくるわけですからね。
ですから本人の意志や、例えば裁判とか、治療を受けないと離婚されるとか、家族を失うなど最初は外的な拘束力がないと継続がなかなか難しいんです。
プログラムの中で少しずつ変わっていってやっぱりこれは続けないとダメだと、言うふうに感じる人は長く続いていますね。最初の治療の動機付けは弱くても、これはプログラムの中で育んでいきます。
やめたいと思っている人はたくさんいる
ーー痴漢を無くすためには、治療に来させる外的な拘束力が必要ですか?
やはり痴漢のやめ方を学ぶために専門治療を受けるという制度やシステムを作ることは必要だと思います。

