連続企業爆破事件で指名手配されていた桐島聡容疑者を名乗り死亡した男について、警視庁公安部は、桐島容疑者と特定し、5件の爆破事件に関与した殺人未遂などの疑いで27日書類送検した。

過激派「東アジア反日武装戦線」のメンバー・桐島聡容疑者(70)について、警視庁公安部は27日、1975年に東京・中央区で起きた韓国産業経済研究所のほか、大手ゼネコン・間組の本社ビルや作業所、工場などあわせて5件の爆破事件に関与した、爆発物取締罰則と殺人未遂の疑いで容疑者死亡のまま書類送検した。

桐島容疑者は49年間にわたり「内田洋(うちだひろし)」という偽名で潜伏していたが、先月、胃がんが悪化し、神奈川県内の病院に入院。入院中に桐島聡容疑者であることを打ち明け、先月29日に死亡した。

警視庁公安部は複数の親族から提供されたDNA型鑑定と、生前行われた任意聴取の内容などを総合的に判断し、桐島容疑者本人と特定した。

桐島容疑者は、死亡直前、病院で行われた任意聴取に対し韓国産業経済研究所爆破事件への関与を否定したものの、間組の事件については、関与をほのめかす供述をしていたという。